(写真: パンダン雪皮月餅)

ベイエリアでは辛うじて四季はあるものの、雪は降らないし、紅葉もほとんどないし、春夏秋冬らしい四季ではない。気候区分的に言うと、地中海気候で、その中でもCsb, “warm-summer Mediterranean climate”というやつだ。基本的に乾燥していて、夏はそれなりに暑いけど、それ以外だと年がら年中春のような感覚。そして、夏でも朝夕の寒暖差は激しい。今年は記録的降雨量で、春に丘や山が普段の黄色から緑になって、「スーパーブルーム」と騒がれて、ポピーやらルピナスやら色んな花ががスーパーにブルームしていた。今年が例外で、こんなことは滅多にないらしい。9-10月になると乾燥が一番ひどく、山火事がしょっちゅう発生する、地元民が「ファイアーシーズン」がやってくる。


そんな四季が感じにくいカリフォルニアでも、うちでは、1月の冬至に湯圓を食べ、2月の旧正月にご馳走を用意してニューイヤーパーティをやり、6月に端午節のちまきをたべ、人に配り、9月の今、中秋節の月餅を食べていて、今年はこれらの行事を全てクリアしている。冬至の湯圓(これは冷凍のものを買ってきて茹でた)以外、全て手作りしている。それ以外にも、独立記念日にBBQをしたり、夏っぽいこともしている。常夏のマレーシアでも、各行事にあわせた食べ物を必ず食べることを思い出しながら、色々作って、色々食べてもらって、年にメリハリをつけている。

カリフォルニアでは野菜・果物・ナッツを生産しているから、旬の野菜・果物が出回る。夏はベリーやイチゴがでて、その時期も少しずつずれている。イチゴやさくらんぼはどちらかというと春の終わり頃の56月、ブルーベリーは7月が本番、ラズベリーも出たりする。8月は夏の定番のモモがいっぱい出るが、それ以外にも、プラム、pluots (プラムとアプリコットのかけあわせ)、ネクタリンが出る。モモも、黄桃か白桃かでそれぞれ人の好みがあったり、品種も豊富。ニンニクは夏に生えるもので、本当にフレッシュなものは、外の皮が柔らかくて、皮なのか中身なのか区別がつかない。そんなことは引っ越してくるまで全然知らなかった。日本でいちご大福が冬にしか出ないのは、クリスマスケーキ用にハウスで育てられたイチゴがいっぱいあって、大福はついでに作られているのだろうか。


土曜日に作った月餅は、パンダン味の雪皮月餅。雪皮はもち粉でつくる、ほぼ大福と変わらないもの。中身がパンダンというのは、マレーシアでは定番だが、きっと、発祥地の香港では珍しいのだろう。日本では月餅はあっても雪皮月餅はあまりなく、食べたくなってもどうしようもなかったけど、大人になって、市販に頼らずとも自分でなんとかなることに気づいた。

これもYouTube先生に教わった。