先月の先行放映に続いて、いよいよ本放送開始しました。
『追跡者(チェイサー)』全16話 KNTV 番組HP→KNTV追跡者

■2012年 SBS 5月~7月
■出演 ソン・ヒョンジュ キム・サンジュン
■PD イ・ヒョンジク
■演出 チョ・ナムグク「完璧な恋人に出会う方法」「ガラスの城」
チョ・ヨングァン「49日」
■脚本 パク・ギョンス
■受賞 2012年SBS演技大賞(ソン・ヒョンジュ)ほか7冠
百想芸術大賞2013 TV部門作品賞、男性最優秀演技賞(同上)、脚本賞
第40回韓国放送大賞 中短編ドラマ作品賞、作家賞、演技者賞
■企画意図(KNTV HPより引用しました)
《17歳の少女の死。ある者には野望の実現のために隠ぺいが必要な煩わらしい事件だったが、一人の父親には人生が崩壊した瞬間だった。娘のため世間と対決する父親の物語。江北署刑事のぺク・ホンソクは誠実に生きてきた。だが、つましいながらも明るい家庭は娘の死で瓦解してしまった。法に見放された娘の死、息を引き取る前に父は娘の手を握って約束した。絶対に犯人を捕まえると。あらゆる銃口が自分に向けられても、断じて屈しないと。冷たい土の中に娘を葬って、娘との約束を果たすために、父親は立ち上がった。世の中に踏みにじってもいい夢はない。巨大な夢を持った者たちは当然とばかりに、貧しい者たちの些細な夢を踏みにじる。そんな暴挙が許されていいはずはない。小さすぎて口に出すのも恥ずかしいが、切実で貴重な夢。ふっと吹いただけで消えてしまいそうな小さな夢を守るため、毎日を必死に生きている全ての父親たちに、このドラマを捧げる。
基本に忠実なドラマ作り。ドラマの基本はストーリーであり、感動であり、人間を描くことにある。不完全さを奇抜さで包み隠し、未熟さを新しさと喧伝する昨今。トレンドという虚像に惑わされて、一番大切な「基本」を忘れているのではないだろうか。お恥ずかしい軽薄さを自省して、初心に帰って、人の心模様を一句一句きちんと書き綴りたい。》
4話までの視聴感想(ネタバレなし)と人物紹介 (各画像はお借りしました)
企画意図で色字にした部分「ドラマの基本はストーリー、感動、人間を描くこと」
まさしく、これを真正面から突きつけられて、文字通り食い入るように観ています。
4話まで観て、毎回、泣いてます。
まあ、人並み以上に涙腺の弱い私ですが、ほろり、なんて軽い誘われ涙じゃありません。
もう、胸が苦しくなる、抑えるに抑えられない、嗚咽泣き。
同じ、10代の娘を持つ親としての共感、哀しみを超えた怒り、やるせなさ…。
そんなものが一気にどーっと胸に迫ってくるんです。。
こういう泣かされ方、『漢城別曲ー正』を思い出します。
平気で弱い者を踏みつける、持てるひとびとの残酷さ。
本来、悪を裁き、正しい者を助けるためにあるはずの法が
いとも簡単に、強い者に都合よく形をすりかえられていく。
鮮やかなまでに、余りに無情なそのなりゆきに
主人公とともに驚愕し、憤り、悔し涙にむせぶ、そんな感じです。
初回冒頭、誰をも寄せ付けない、鬼神のような「怒れる一人の父親」が
銃を手に法廷に乗り込みます。まずはこの導入部分の迫力がすごい。
いったいなぜこんなことになったのか、彼はなぜこれほど無謀で孤独な戦いに
飛び込むことになってしまったのか。
でも法をおかしているはずの彼のほうが「正義」であることだけは、しっかり伝わってくる。
演じる主人公ペク・ホンソク=ソン・ヒョンジュ氏の気迫に圧倒される冒頭です。
ヒョンジュ氏、この作品で各賞を総なめにしていますね~。

打たれるばかりではなく、孤独でも無謀でも、娘の無念を晴らし
潔白を証明できるのは、父親である自分しかいないという信念のもとに立ち続けようとするホンソク。
文句なしにかっこいいです。
ところで「完璧な恋人に出会う方法」の演出家さんが
制作陣の一人なんですね~。ヒョンジュ氏、完璧な~でもいい味だしてました。田舎者でぱっとしない、見た目はまったくいいとこなしのおじさんだけど善良で真心を絵にかいたようないい人で。
最後は美女=キム・ソンリョンさんと結ばれますが
…

そのソンリョンさん、今回の共演では敵方です。
それも娘を死に追いやった犯人の一人です。
彼女は財閥ソ会長の長女。
夫との間は冷え切り、若い恋人を作っては遊び…
そして事件をおこします。
ソンリョンさんの夫、次期大統領選に出馬して、結果的にホンソクの前に
立ちはだかることになる大物カン・ドンユン=キム・サンジュン氏。

それより「正祖暗殺ミステリー8日」の正祖役のほうが私には印象深い。とてもニヒルな王様役。渋くて素敵でした~。
そして大作の「光宗大王」
こちら、実は録りだめしたまま、まだ開封できてないのですが。。
サンジュン氏の光宗、きっと観はじめたら止まらないだろう~な(笑)
このドラマでは、妻の父、ソ会長と敵対。妻の事件を自分の出馬のために
もみ消すことで、ホンソクにとっては権力の壁という敵になっていくのですが
彼自身の生い立ち、ソ会長をはじめとする財閥一族との敵対構図が明らかになるにつれ
単なる悪党ではなく、彼なりの理論正論もあるようにも思われ。
今のところはまだまだ、彼の思惑には見えない部分が多いです。
ホンソクを支える強力班チームの班長と後輩刑事が


シニル氏も好きな俳優さんの一人です
「復活」「国家が呼ぶ」「プレジデント」「相棒チャクペ」「天地人」…
今見ている「武神」にも。人情味のある好人物がぴったりです。
ヒョジュちゃんは「幻の王女チャミョンゴ」にも出てましたが、
なんだか見慣れたコンビだな~と思っていたら「国家が呼ぶ」でシニル氏と
共演してたのでした~。いい息の合い方です(笑)

リュ・スンスssi=チェ検事
ホンソク娘の事件の担当検事。
法曹界の権力抗争では負け組、のようで。彼がもともと持っている
正義感が、ホンソクをこの先守ってくれるのではと期待してます。
「ありがとうございます」「根の深い木」では集賢殿学士。

放送記者としてホンソク娘事件に関わっていきます。
ソ一族でありながら、ホンソク側の視点を知り助けることに。
この先の彼女、父や姉の所業を知ってどう変わっていくのか。
興味津々です。スンスssiとのやりとりからすると恋愛発展もあるのかな?
「私の心が聞こえる?」のお嬢様役も溌剌としていました。

いつもドンユンの隣にぴったりついてる美人参謀。
彼女も得体がしれない感じです。ドンユンには女性としても惹かれている、
のかと読んでますが、どうでしょう…
「いばらの花」衛劇で始まるようですが、観る予定はないです…

本放送は毎週金曜、2話ずつ。前評判通りの、見応えある人間ドラマ。




