新年早々、大ハマリしていた『サイン』終了後、ただいま史劇尽くしの毎日です
『近肖古王』 『王女の男』 そして『階伯ケベク』
つぶやきで文句ばっかり言ってる『広開土太王』も、ようやく王になったので今後に少し期待。
王女…のあらすじを始めてしまいましたが、長くなければ本当は近肖古王も書きたいくらい。
セリフも人物描写も役者も映像も展開も、どれもとても気に入っています
そちらの記事も書きたいのですが、まずはこちらを。
「階伯ケベク」8話まで観終わりました。「近肖古王」と並んで今のところしっかり嵌まってます。
『ケベク階伯』 KNTV 全36話 詳細こちら → KNTV階伯

『朱蒙チュモン』 『イ・サン』 『善徳女王』
イ・ソンジュン
『相棒チャクペ』
チュン・デヨン
『逆転の女王』 共同演出
●脚本 : チョン・ヒョンス 『茶母』 『朱蒙』 『夜叉』
●キャスト :イ・ソジン、ソン・ジヒョ、チョ・ジェヒョン他
ブロ友さんが「夜叉」記事のコメントで脚本家さんが同じと教えてくださいましたが、
他にも「チュモン」「イ・サン」「善徳女王」「チャクペ」と
私にはお気に入りの作品に関わった制作陣、
嵌まるのも当然だ~
映画「黄山ケ原」という作品があります。
ときは紀元660年。この黄山ケ原における、階伯将軍率いる5千の百済軍とキム・ユシン率いる
新羅&唐5万の連合軍との勝負を、ちょっとブラックなユーモアを交えて描いた作品でした。
映画自体は面白かったけれど、階伯の有名な逸話、負けを覚悟した将軍が
戦の前に妻子を自ら手討ちにして戦場に赴いた、というシーンは余りの悲壮感に笑えなかったです。
百済は連合軍を4度退けるも、最後は階伯も討たれ、滅亡します。
ちなみにケベクは善徳女王でもちゃんと登場していますね。
オム・テウン扮するキム・ユシンを翻弄する百済軍の攪乱部隊、謎の赤い兜の武人です。
ユシンとケベクの好敵手ぶりを凝った演出で描いていました。
●8話まで感想・解説 &キャスト紹介
全36話中、8話からようやく出揃う主演陣…↓


階伯ケベク=イ・ソジン ウンゴ=ソン・ジヒョ 義慈ウィジャ王=チェ・ジェヒョン
主人公。百済将軍 ケベク・ウィジャに愛される女商人 第31代、百済最後の王
ソジン氏はイ・サン以来ですね。映画「無影剣」での渤海の王子、ラストの甲冑姿はとても似合っていて
王の気迫が溢れていて素敵でした。あの姿をもう一度見られるのは楽しみ
ただし~、7話ラストで登場時はまだまだ流浪の若者です。
父を失い流刑地に送られるも、新羅軍の捕虜とされてしまい前線で高句麗と戦わされ、
そこで新羅の名将キム・ユシンと出会う、という設定。
セリフがほとんどなく、目線と身振り・行動だけで、生来のカリスマ性をにじませる謎の若者、という役は
ソジン氏自身のカリスマ性があればこその演技だと思うけど…この扱いはちょっと残念です

ジヒョちゃん演じるウンゴはケベク父と深い関わりのある商人のお嬢様。
もとは貴族なのに、親が謀反の罪をきせられて転落、そこから商人となって再起をはかる、
こういう設定の女性って史劇では多いですよね~時代に関わらず…
現代もの「強力班」では明るく元気のいい記者役でしたが、やっぱりこういう気品のある
役柄のほうがぴったりくるような気がします。
ウィジャ王のジェヒョン氏、私はお初なんですが、実はこの方がちょっと、どうなんでしょうか~~
。

他の配役さんに比べて老けすぎに思うのは私だけ~??ウィジャは大変難しい役どころです。
復讐のため能力を隠して馬鹿を演じつつ生き延びねばならない。
演技力が相当要求されるとは分りますが。。武王と親子に見えない(笑)
でで、7話まではなんといってもこの方が主役です!↓↓↓
ケベクの父・ムジン将軍=チャ・インピョ氏~~~



インピョ氏はお初の史劇「名家」でも伝説の偉人にぴったりな名演でしたが、こちらの将軍もまた
とってもとってもかっこいい!!
だからソジン氏には申し訳ないですが、私はインピョ氏を堪能できて満足です
もっと出てほしかったくらい…


なぜムジンをこうも丁寧に描いたか…
階伯は出生、家門など全く分かっていない。彼が登場するのは高麗期に編纂された史書「三国史記」の黄山ケ原のみ。
しかしここで編者は大変な敬意をもって劇的に将軍の忠臣ぶりを描いているそうです。高麗は新羅に続く統一国家という自負から新羅を正統とみなし、百済を蔑視していたのでこの賞賛は異例なことなのだそうで。
それほどに忠節に篤い武人だった、ということを裏付けるために架空の人物の父親を描きたかったのかな~と。
つまり、ムジンの実直な忠臣ぶりと百済最強の武士としての実力を入念に描くことで、それを受け継いだ階伯の人柄や武勇への伏線としたかったのでは。
もちろん、ウィジャや武王とのつながりも父ムジンによって築かれていますしね。
しかも、この武勇も誠実な人間性も、仕えた主人によっては悲劇的な結末につながる、という末路は
息子であるケベクにもあてはまる…。ケベクの人生を暗示するようなムジンの生涯でした。
ムジンと共にケベクに大きく関係するのがこのお二人。


武王第2夫人
第30代王 武王=チェ・ジョンファン
武王は「ソドンヨ」でヒョンジェ君が演じて有名になりましたね。
新羅の王女・善花ソンファと大恋愛の末第1王妃に迎え、王子義滋ウイジャをもうける。
しかし敵国の王女を認めない貴族勢力に押され、ソンファとウィジャは常に危険にさらされる。
ケベク父のムジンは王の腹心としてこの二人を護衛していて、政治の犠牲になるわけなんですが…
ジョンファン氏は、女人天下の中宗といい、重臣に牛耳られて思うように王権を行使できない
非力な王に縁があるようですね。
武王とムジンの敵となるのが第一王妃(ソンファ)追放をもくろむ第二王妃サテク妃。
チュモンで優しくも気高い母を演じたオ・ヨンスさんですが、こちらでは善徳女王のミシルを髣髴させる
妖気漂う野望の王妃さま。ちょっとこのメイクがね、ミシル意識し過ぎかと。善徳スタッフだから
力が入ってしまうんでしょーか。
登場時はこの人が作られすぎてる気がして、う~ん…
。百済正統を謳う為済団なるものを組織、

その長に君臨するんですけど、ミシルのようなリアル感がいまひとつ。
ミシルは花郎徒の源花でもあったわけだから武装も自然でしたが、この為済団は忍者組織みたいで
なんかうそっぽくて…。あ、でも同時代に新羅にミシルがいたんだから、サテク妃もありなのかしらん。
まあムジンとの攻防でサテク妃の過去が明らかになるにつれ、多少は説得力もでてきましたけどね。
私を怪物にしたのは王様と父上だ、と言い放つシーンは、なかなかよかったです。
意外だったのが善花ソンファ妃の扱い。「ソドンヨ」と違いこちらは王の腕の中で病死、ではありません。
ソンファ妃の最期が余りにも悲しすぎる…。チャンとソンファがあんなことになって欲しくないな~。
ま、しかし普通に考えれば、敵国新羅の王女を娶ったわけですから、内部から間諜呼ばわりされたり、
百済王朝の血筋を守るため、その子共々消そうという動きに抹殺されても不思議はないですけどね。
子役の二人(ケベクと王子ウイジャ)もとても上手くて楽しませてくれました。


右・ウィジャ王子=ノ・ヨンハク
ヒョヌ君は「善徳女王」ではキム・ユシンの子役だったんですよね~。
なんとも因縁のキャスティング(笑)
でも「大王世宗」の忠寧のほうが私には印象深い。
あの涙に何度泣かされたことか。
今回のケベクでも、忠寧を彷彿させる名泣きシーンを披露してくれました。
大きい瞳がきれいで号泣しても美しいんです。上手いなあ~と感心しました。
ヨンハク君は「相棒チャクペ」のチョンドゥン役が記憶に新しいです。
このドラマも子役時代が長かったのですが
ヨンハク君の安定した演技力で序盤をしっかりと盛り上げていました。
二人とも先の楽しみな役者さんです。
7話ラストでムジンはサテク妃の前に斃れますが、
私の負けですと言って妃を欺きながらウィジャに剣を握らせる、この結末は上手いと思いました。
悲しかったですけれどね…

命を賭してもウイジャを守り抜くというムジンの信念を変えることはできなかった。
人間としての敗者はサテク妃です。
でも権力闘争としては、結局、武王はサテク妃に屈する。
生き残る者が歴史の勝者であり正義である、という理屈がまかり通ってしまう結末。腹立たしいです。
韓ドラには、このテーマはとても多く取り上げられていますね。
史劇のみならず現代ものでも、権力と正道とのたたかいは多く描かれています。
理想と現実。どっちが正しいのか、という問いは、歴史が続く限り繰り返されるのかもしれません。
さて、他にも興味深い出演者たち。こんな方々も登場です。見慣れた顔が…




サテク妃父・上佐平 ユンチョン将軍 為済団頭目 武王護衛武士
=キム・ビョンギ =チョン・ソンモ =アン・ギルガン =ソ・ボムシク
ビョンギ氏はもう、こういう外戚で絶大な権力を持つ人物の常連ですね。ソンモ氏も常連。今回は味方側。
ギルガン氏も、こういう役がお決まりだし。ボムシク氏は今回はちゃんとセリフがあります~(笑)


左)チョヨン(ウンゴ護衛) 右)キム・ユシン =ヒョミン(T-ara) =パク・ソンウン
ヒョミンちゃんを知らない私…^_^;すみません。
ソンウン氏はキム・タックで寡黙なジングさんを好演
してました。こちらの大役、キム・ユシン、似合ってます。
オム・テウン氏のユシンのイメージに近いです。
9話ではいよいよ、ウィジャとケベクが再会しそうです。
今週も史劇にどっぷり浸かりそうです~