英祖の決意から、実に4話もかけて、譲位をめぐる抗争がじーっくりと描かれます。
なかなか即位にたどり着けないサン…だから77話もあるんだー(ーー;)

王様は王世子の手紙をサンに見せます。
そこには王世子がなぜ父の刑を甘受したのか、そのいきさつが書かれていました。
しかし!一回観ただけではよくわかりませんでした(汗)…私だけ??
つまり(多分)こういうことなのでは・・・

王世子側の部隊がクーデターの挙兵の準備をしていたのです。
多分彼らは、日ごろからの王世子と王様の関係を苦慮していたのでしょう。
また老論もそこに付け込んで、彼らを煽るように手を回していたに違いありません。

挙兵の情報を得た王世子は、彼らに賛同するふりをして部隊長と接触し
クーデターに関わる者の連判状を入手します。
が、これはクーデターを思いとどまらせるための王世子のお芝居でした。
しかし王世子と部隊の接触という事実をつかんだ老論が、
クーデターの首謀者は王世子自身であると王様に密告してしまうのです。

結局部隊は挙兵を断念しますが、自分は知らなかったと言えば彼らを売ることになる。
だからといって、やってもいない罪を認めて命乞いすることなどできない。
部下を思う気持ちが強いばかりにこういう深刻な事態になってもなお、
板ばさみになってしまう王世子なのです。

前回触れた王様の言葉「どうしてそうも父親に似たのだ」というのは
このように人情に厚いために保身に走れず、ついには死んでしまった息子と、
父への敬愛と祖父の名誉を守るために、やはり保身に走れず、廃位を受け入れよう
としているその息子への、おじい様の賞賛の言葉だったのですね。

ところでこの部隊の名は平壌兵営と言って、
この後、王世孫が絶体絶命の危機に遭遇した際、切り札の援軍として出てきます。
結局このときは、彼ら無しで切り抜けるので登場しませんでしたが
(今後出てくるのか…不明)
3万という兵力からして地方の巨大な勢力であり、王世子に忠実であったと触れられていました。
そのような部隊がクーデターをおこそうとしたということは
常に厳しい態度で接する王様に対し、何もできずにいる王世子に業を煮やして
我らの手で王世子様をお救いしよう!ということになったのかもしれません。
そう考えるとすべては王様が自分で蒔いた種ということになります。
息子に厳しく当たるのもほどほどに、というところでしょうか(^^ゞ

譲位されることになったとはいえ、敵方がこれを簡単に受け入れる筈がありません。
バレれば阻止されるのは必定…というわけで王様は一日で譲位を決行するため
周囲には病で伏しているように見せかけて王世孫と共に準備にかかります。
亡き息子を陥れた輩に対する怒りと、「サンをお願いします」と手紙に書き残した
息子の遺志を守るため、せめて孫が即位するのだけは助けてやりたいという
おじい様としての意地で老体に鞭打っているのです(ToT)

まずは軍隊を掌握しようと、敵方老論の最重鎮・チェ・ソクチュと接触します。
この方、チャングムでもホジュンでもやっぱり悪役ですね~。
恰幅のいい体格、気品というより迫力のある顔立ち、金や権力にものをいわせて
君臨している高官・ぴったり!
ただ完全な悪役ってわけでもないですよね。
今回も必ずしも中殿に義理立てするばかりではなく、ちゃんと朝廷自体が安泰であること
を重視していて、だからこそ王様や王世孫側からの取引にも応じます。
王様との付き合いも中殿よりずっと長いでしょうしね。

王様としては、貴族たちが都の軍隊に私兵を潜入させ、事実上は老論側に懐柔されて
しまっている部隊があることは承知しているので
それらを都から遠ざけておこうという意図があったのです。
そこでいったい全軍のうちどれだけが敵方についているのかを尋ねるのです。
しかし!
返ってきた答えは…「すべてです。」

おーーー!!
全軍が王様を裏切ってる、ってそんなのありでしょうかー!!
王様、驚愕。王世孫も唖然です。
でも、兵士の一人に至るまでみんな王様を裏切ってるってことはない訳で
要は幹部だけ懐柔してあって、兵士たちはその指示通りに動くことになるから、
って意味でしょう、ここは。
でもこのシーンは深刻なのにちょっと笑えました。ビョンフン監督ごめんなさい(>_<;)

王命を受けた軍は都から移動して遠ざけられます。
これで老論が抵抗しようと武力に走る危険は避けられます。が!老論側は
ブレーンのチョン・フギョムが鼻を利かせて王世孫たちの動きをキャッチし
まさか譲位をするつもり?ってかぎ当ててしまうのです。
そこで慌てて、王世孫に忠実な禁衛衛の大将を暗殺してしまい
自分たちの息のかかっている副将に掌握させてしまいます。

えーと、ここで整理。王宮の守護軍隊が→禁衛衛、
王様自身の近衛部隊が→禁軍、王世孫の近衛部隊が→護衛部隊ってことになるようです。
禁衛営は1000人を越える軍隊。
当然、禁軍と護衛部隊は少数隊ですから、王様&王世孫側が不利になるのです。

ところで王様は王世孫に、譲位を認めさせるために必要な、老論の陰謀を立証するための
証拠を探させます。
ここでまたあの絵の登場です。(ほんとーに重要な小道具だったんですね!)
あの絵は昔、サンと父と祖父がある渓谷を旅したときの情景が描かれたものでした。
そのときに、幼いサンが川辺に亀のように見える岩があるのを見つけて
父や祖父に指し示したのでした。

平和でほのぼのとした家族の情愛に満ちた回想シーン。
しかしこれを最後に父と祖父の関係は悪化していくことに。

さて、その絵の亀の岩の下に老論の陰謀の証拠が隠されていると気づいた王世孫、
部下と共に渓谷のある山に向かいます。
部下の中には老論の手下が混じっていて、証拠を見つけた王世孫を暗殺しようとしますが、
王世孫は自力で切り抜けます。う~~ん。イ・ソジン様かっこいー♪
「チェオクの剣」の時のような孤軍奮闘の立ち回り、様になってますね!
ただ、展開としては先が読めまくりでちょっとどうか、ですがーーー。
かっこいいから許します(~o~)

さて、持ち帰った証拠には陰謀に関わった面々が列挙。重臣のほとんどでした。
これも王様、呆然です。
要するに裸の王様状態だったことを思い知らされるのです。
巨大な権力を奮っていたのに、裏では重臣たちが一致団結して裏切ってたんです。
観ていたほうは知っていましたからね。王様のお気持ちいかばかりでしょう。

と思っていたら、やはり最悪な事態に!
翌朝、重臣たちを集めて陰謀の関係者たちに証拠をつきつけ、晴れて王世孫に
譲位する宣言をしようとしていたのに、王様は脳梗塞で倒れてしまいますー\(◎o◎)/!
こんなときに~!ではないです。これがあるからビョンフンものです^m^

中殿は王世孫の暗殺に失敗するや今度は王様に毒を飲ませようと謀りますが
王の内侍長に阻まれ、それもできず。
この人もこれまでいいように中殿に使われていましたが、
やはり王様への忠誠を貫きました。当然ですけどね(ーー;)

王様が倒れた知らせを受けて病床の王様をもとへ訪れた中殿は、
意識のない王様の枕元で恨み言を言います。
若くして国母となった自分にとって、守ってくれるのは王様だけだったのに
王様は自分を無視して国事に明け暮れた。
放っておかれた恨みからこういう結果になったのだ…と。
う~む。なんでしょうか…実はこの女優さん(チャングムの師ですね)
中殿としてはどうかなー?と常々思って観ているので、余り感情移入できませんでした。
再び…監督ごめんなさい。
ただし、中殿の胸のうちとしては理解できなくもないです。

しかし~。このあと本当に恐いですね、この人は。
「もう決して目覚めないで下さい」ですって!

ん??でも、王が崩御したら自動的にサンが即位するのだからそれは困るはずなのでは?
…いやいや、忘れていました、大事なことを。
王世孫はホン・グギョンらの説得で、王様の譲位の意思を伝えるため重臣らを集めます。
そこに中殿が乗り込みます!
王世孫に見せるのは、王様が認知症の症状下にあったときに出してしまった
王世孫廃位の宣旨でした!!これが中殿の手元にあったとは!
なるほど~、だから王様が亡くなってもいいと強気なわけですね。

中殿にそれを見せられても決して引かないで対等に渡り合ってるサン、
かっこいい~!王様の風格が知らずに身についてきています♪
さて!続きはまた次回♪…ううう…段々長くなる~~どうしましょ(>_<;)