$石垣島ゆがふ日記
今日が最終日だったのを思い出し、
市民会館まで出かけてきました。
展覧会自体も無料なうえ、年譜入りの図録パンフまで
無料で配布してくれました。

10年ぶりくらいの個展だそうで、
学生時代の習作クラスから、最近の大作まで、幅広い年代の
多くの作品が展示されていて
時代ごとに大きく変化し、より緻密に、よりシュールでデザイン的になっていく
様子がはっきりとわかりました。

石垣島出身の画家の描く絵、というと、
どれだけ明るい色彩なのかなと考えてしまうのだけど
石垣氏の作品は、色彩的にはかなり暗く
(しかも、若いときの作品ほど暗く重い)
たとえ自然の風物を描いていても
絵全体が「物思いに耽っている」感じでした。

近年の作品は、より研ぎすまされた緻密さと繊細さが備わって
ある種の宗教画のような静けさと
原始的な力強さというか
そういう相反するものが同時に感じられるような
作品が多かったように思います。

絵本の挿絵や著作も多い方なんですね。

実は、見に行くまでほとんどなにも知らなかったのですが
行ってすごくよかったです。

もねちんは、私が描いた油絵以外の油絵を、今回初めて見たのですが
とても興味を持ったようで、
図録片手に熱心に見て回っていました。
「絵は、『リンゴは赤い、リンゴは丸い』という
既成概念で描くのではなく、見たままの色感じたままの形で
好きに描けばいい」ということを
目の前の大きな絵を題材に説明できてよかったです。

油絵を描いてみたいと言い出しました。
私の使っていた道具が実家にあるはずねー。
いつか、やらせてみよう。

石垣氏ご本人がいらっしゃっていたので、
図録のある絵を指差し「この絵はどこに展示されていますか?」
と質問してみました。
二人で探したのですが見つけられなかった絵があったので。

「ああ!これは、今回持って来てないんですよ!」と
気さくにお答えくださいました。
もねちんが、「ないねー」と探しまわっていたと伝えると
「すごいねーよく見てくれていたんだね、ありがとう」って。

石垣氏の作画の「さとうきび」という絵本、今度買おうと思う。
この原画も今回展示されていました。
さとうきび (かがくのとも特製版)/石垣 博孝

¥880
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市民会館の睡蓮が、今日もとてもきれいでした。
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