お盆のウークイでも帰りきらなかった悪霊や無縁仏の霊たちが
まだ島の中にはたくさん残ってるんですって。

その霊たちの邪気払い(と、地域住民の無病息災を願う)をする行事が「イタツキバラ」。
だから、かならずウークイの翌日に行われます。
(今年は、ちゃんと「イタツキバラ」とアナウンスしていました。
なぜか、年により「イタシキバラ」と言ってるときもあるのですが)

午後7時、薄暮の空にだんだん星と月(今日は満月!)が
輝き出す頃、近所の公園に出かけて行きました。
しかし、悲しいことに、呼び物の一つである
5年生男子による子ども獅子舞が新型インフルのため中止に。
みんな一生懸命練習してただろうに、かわいそう。
今日はできなかったけど、ぜったいどこかに披露する機会を
作ってほしいと願うのであった。

子ども獅子舞がなくなってしまった分、婦人会の踊りが充実w
石垣島ゆがふ日記
とりあえず、輪に入って踊る。

このあとは、イタツキバラ独特の演目に突入。
藁を頭に巻いて独特の歩き方で踊るニンブジャー(念仏踊り)。
石垣島ゆがふ日記
もちろん、もねちんも参加。いっしょに行ったお友達といっしょに。

古謡保存会のおじいおばあによるヒヤルガガッサイ
(ニンブジャーの中心で車座になって歌われます)、

そして、獅子保存会による獅子舞。
でも、いきなり獅子が出て来るわけではないのです。
まず、お清めの塩がぐるりと撒かれます。

そのあと、獅子太鼓、獅子棒と続きます。

獅子太鼓は、太鼓を持った人が後ろ向きに飛び跳ねながら下がっていき、
バチを持った人がそれを追いかけるように飛び跳ねながら太鼓を打ちます。
その行列が、会場を1周します。
石垣島ゆがふ日記

獅子棒も、普通の棒術の演舞と一番違うのは
やはり片足ずつ、ぴょんぴょん飛び跳ねるように歩く事です。
なぜなんだろうか。いつか、この謎を解いてみたい。w
石垣島ゆがふ日記

そして、玉を持った人におびき出されるようにして、
雄と雌1匹ずつ、獅子が登場します。
石垣島ゆがふ日記
「もねんとこ、来ないかなぁ、来たらやだなぁ、怖いなぁ…」

でも、最初のうちは、2体の獅子の見事な演舞が続くから、噛み付きにはこない。
今年の獅子は、うごきがすごくなめらかでていねいでした。

ドラム缶を使ったアクロバティックな動きも、
ハラハラせずに見ることができました。すごく上手だった!
石垣島ゆがふ日記

ある瞬間、笛の音色が速いテンポにかわります。
それが「カプりタイム」始まりの合図。2匹の獅子が所狭しと走り回り、
望むと望まないに関わらず、いろんな人の頭をカプ~ッとやります。
というか、片足引きずられてズルズル行く子ども、
ほとんど全身飲み込まれる赤ちゃん、
なんとかして、号泣する孫を差し出そうと必死に呼び込むおじい、
笑いと涙で会場内がいっぱいです。
石垣島ゆがふ日記

最後には、暴れる獅子は首根っこを捕まえられまた連れ戻されます。

今年は、もねちんも、お友達も1回ずつカプられました。
でも、もねちん、逃げずに偉かったねーと
言おうと思って横を見たら
すげー顔で大号泣してた。わはははは。

いいんだよ、いいことなんだからさ!
新型インフルにならないかもよ!

最後に、きれいな打ち上げ花火が上がり、
これですっかり邪気が祓われました。

なんか、すごく涼しい風が吹いていて
今年の石垣島は、ちょっと内地にいたときのような
急激な秋の訪れを感じます。
(ってゆーか熱低が心配)