私は形式が大嫌いだった


思春期を過ぎ、式と名の付いたものには出ようと思ったことはないし、結婚指輪も私には必要なかった。


前の旦那。


使い回しの指輪を私にくれた。


10年近く結婚相談所にいたんだ、長い歴史で「これは」という女もいただろう。


サイズの全然合わない、使い回しの指輪。


私には「相談所で買わされた」と言っていた。


今でもそんなことを信じる程私はお人好しではない。


話は逸れるが、私は歩いていて、ゴールデンを散歩させている飼い主と出くわした。ゴールデンが私にベタベタくっつき、濡れた鼻面を何度も私の服に押し付けたが、飼い主は止めるでもなくしたいようにさせていた。私は言った。「すみません、私も犬を飼ってるから臭いがするんですね」


それくらいバカだった。





結婚指輪は、要るな。


覚悟の、決意の表れだ。


2度も結婚しておいて、式も挙げない新婚旅行も経験してないのは、ただの

「金のかからない女」
だったな。