初めて目にする「裁ちそば」という文字。。
一体どういう意味なのか?
何も考えず、何も調べず、ただそこへ向かう。。
福島県の檜枝岐が発祥と言われる「裁ちそば」
この意味を知るのは最後に女将さんと話してからだった。
そこの蕎麦屋さんはご主人の都合でやっているようで平日である当日、朝電話すると快く迎えてくれました。完全予約制!
なぜか?っというとご主人がお客さんが来てからそばを打ち出すから。
その時間約20分。粉からねり始め、そして打ち、そして切る。。
それを目の前で見せてくれている。
お客さんは私たちだけ。。なんとも贅沢な空間。。
そして今まで見たことのないそばの切り方。。
そう、包丁は葉切り包丁であのよく見る太い中華包丁のようなものではない。そしてザクザクと切っていくのではなく、1本1本引いて切っている。。
これが「裁ちそば」という。。
あの一般的なそばは江戸前そばといい、「蕎麦粉」と「つなぎ」で8:2らしい。。そのために江戸前はそばを伸ばした後に丸めてそれで切ることができる。
そしてこの「裁ちそば」は10割で完全にそば粉だけ。つなぎがないので丸めるとボロボロと切れる。。そのためにそばを伸ばした後に1本1本包丁を引いて切っていく。「布を裁つ」から来ているようで、ものすごい手間のかかる作業。。
でもこの「裁ちそば」というのは「おもてなし」から来ていると話してくれました。もともとは檜枝岐の発祥で蕎麦屋さんというところではなく、一般的な家庭からお客さんをおもてなすためにやっていた作り方だという。お正月などには必ずこの裁ちそばを家庭で作ると話していました。
この裁ちそばで商売をすることはまず無理!っというくらい効率が悪い。
そのため、ここのお蕎麦屋さんも趣味でやっていると知りました。
でもお蕎麦だけではなく、家庭で作った野菜、山菜、魚などの小鉢を5つ!
どこかで作られたものではなく、家庭料理。おばあちゃんが作っているもの。それがまた最高においしい。全て手作り。
蕎麦も茹でてすぐ水で冷やしてあげた「水蕎麦」をはじめに。。
そして次にそれを塩で頂き、そして汁で頂く。。
そして「そば刺し」をワサビと塩!
これも美味しかった。
最後に蕎麦湯。。
これで1300円!!
岩魚の塩焼きなども予約制であるので聞いてみると、まさかのご主人が川から釣ってくるらしい。。そしてその魚を炭火で焼いてくれるという!
まじか!!それで600円!!
炭の準備や手間隙かけたら申し訳なさすぎるくらいの価格。。
今日も私たち二人のためだけにそばを打ってくれました。
お蕎麦よりも大きな価値を発見できた日本が昔から大切にしていたもの
「おもてなし」
通りで信じられない高評価がある蕎麦屋でした
間違いなく僕も星5です。
東京であれば1万円以上は取れるサービス
今回も二人前、一人前ずつそば粉をねって作っているのを見て
それも裁ちそば。
日本の文化は本当に面白いです。。
機会があれば是非「裁ちそば」を!