Mommy | へなちょこガーデナー奮闘記

へなちょこガーデナー奮闘記

日陰でガーデニング・・・時々シネマ



感情の起伏が激しく、外の世界と上手く折り合っていくことができない
ADHD(多動性障害)の少年スティーブ。
女手一つで彼を育てる母ダイアンの苦労は並大抵なものではない。
「母の愛」というオブラートでは包みこめないほどの厳しい現実と向かい合う時、母の下した決断とは・・・


監督はカナダの新鋭グザビエ・ドラン、撮影時は25歳。(←え?!25歳って・・・若っあせる

登場人物たちの心象に深く切り込みつつも行間を読ませる演出・・・この匙加減はもはや巨匠の域。

スクリーンサイズの工夫も秀逸でした。
全編を通して使われる、両端の切れた正方形に近いスクリーン・・・その閉塞感は母と子の置かれた状況そのものの様。
そして、彼らの心の状態に合わせて、変化するスクリーンサイズ。
抜けるような青空の下、オアシスの「
wander wall」をBGMにスティーブが自分の力でスクリーンをフルサイズに押し広げる演出は見事でした。

以前、グザビエ・ドラン監督主演の「トム・アット・ザ・ファーム」を観ましたが、同性愛を絡めた心理劇で・・・こちらもヒリヒリするような繊細な演出で素晴らしかったです。

ヴィジュアルも相当イケてるドラン監督音譜若き才能に期待大です音譜


洋画を観ているとたまに感じることがあるのですが・・・
世界の人たちって喜怒哀楽が激しすぎやしませんか汗
映画だからデフォルメされてるっていうのは分かるんだけど・・・
この作品の母ダイアンも世間の人たちも瞬間湯沸かし器のような人だらけで・・・
それじゃぁトラブルも起きて当然かと・・・汗
怒る前に一度深呼吸しましょうよと声をかけたくなります汗
日本人が温和過ぎるんですかね・・・