ザ・シークレットガーデン(271)
わたしも前回とは違い、かぜを切るように反射的に前かがみの姿勢をとって彼らと一体となって疾走しはじめた。
目の前に広がる草原に突然何本かの火矢が突き刺さった。
その火は、まるで辺り一帯に油でもまかれていたかのように一瞬で、キャロラインを先頭に疾走を始めた戦士たちの行く手を阻むように燃え広がっていった。
その光景を目にしたわたしは「アッ」という声を発して、おもわず手綱を引いて立ち止まった。
キャロラインたち戦士の群れも疾走することをやめて、あたりを警戒するように見まわした。
そのとき、先頭で戦士たちの指揮をとっていたマクワートが、黙って右手をあげてまわりを囲んでいる小高い丘を指さした。
続く・・・・・・