ネットでも店頭でも、喪服について相談される事が多くあります。

私は若い頃から「結婚式よりお葬式に出た回数が多い」人間でした。


祖父母、叔父、いとこ、同級生、仕事関係の方…
結婚後は夫の親族の葬儀にも出席しました。


例えば同級生が亡くなった場合。
「結婚式には呼ばれない」くらいの仲でも、
亡くなったという報せは一斉にSNSで届きます。


そして、そういう仲の友人知人ほど、
通夜や告別式を逃すと「後でお家まで行ってお焼香するのもご家族を煩わせてしまうかな」と思うので

せめてみんなで一緒に通夜だけでも参列してお別れをしよう、となります。


私はずっと地元にいるし、
SNSでの繋がりも多いからその機会が人より多いかもしれません。


そのため、30歳の頃に「もう年齢的にスーツじゃごまかせないな」と
喪服を揃えていました。





初めて買った喪服。

デパートの喪服セールで2万円くらいでした。

何着か試着してみても
どれも年齢より上に見える感じで悩みましたが


こちらは他のものより首が詰まりすぎず、
取り外せるシフォンのボウタイがあったりと
「動きがある」デザインで老けて見えず。

試着した瞬間にビビビ!ときて購入しました。


店員さんのアドバイスで、
7号でも着られましたがワンサイズ上げて9号を購入。

「体型が変わっても着られるから」
そのアドバイスのおかげで10年間しっかり使いました。



リクルートスーツで参列してスカートがシワシワになっている同世代のママを見た時には
ちゃんと揃えておいて良かったなあ、と思いました。

(その方は2連のパールネックレスもつけていました💦
不幸が重なる、に繋がるので2連はNG🙅‍♀️)



そして40歳になり、
出産も経て体型も変化したのでそろそろ喪服を新調しよう、と思っていた矢先。


親友の癌が発覚。
喪服を買う事が縁起が悪い気がして、
喪服売り場に近づくことすらできませんでした。


そんな中で。
残念ながら喪服を着る機会ができてしまいました。


悲しみに暮れる中でも準備はせねばなりません。


喪服を引っ張り出して着てみると

・お腹ぽっこり
・手を伸ばすと肩がピタピタ
・膝ピタピタの着丈
(太ったことにより丈が上がったため)


着られなくもないけど
アラフォーとしてはちょっとどうかな?
という感じでした。


そこで、葬儀に参列するための仕事の調整をしたり
友達と供花や香典について連絡を取りながらも
鬼のように喪服を検索しました。



「翌日届く!」とお勧めされていたAmazonをのぞいてみたら
安い物が多いけれど
同じ商品が何回も出てくるし、
モデルが加工バリバリで全く参考にならない。


大手ネットショッピングサイト、
ファッション系サイト、
フォーマル服メーカーのサイト、

とにかく見ました。

結果、「写真だと違いが分からない…」


そもそも喪服はデザインにバリエが多くありません。

ワンピースはほぼ膝丈。
ストンと落ちるややタイトな形かあってもセミフレア。
ジャケットはノーカラーかテーラード、たまにカラーレス。


私は脚にコブがあるため、本当はふくらはぎまで隠したいのですが
それを叶える丈のスカートやワンピの喪服は見つかりませんでした。


じゃあパンツにしようか、と思うけれど
パンツこそネットだとサイズ感を間違えられません。

そもそもパンツの方がトレンドが出やすく、
サイズの変化で着られなくなるリスクも高いのです。



入卒スーツだと
「普段も履けるパンツ+素材にクセのあるジャケット」で
「パンツを普段で着て元を取って、次の機会にはボトムだけ新調する」
をお勧めしていますが


喪服だと上下違う素材はおかしい

というハードルが選択肢を狭めます。。




結局、なんとか時間を作って
デパート、ショッピングモール、しまむらをまわりました。

喪服売り場、開店直後は混んでます。

みんな急に必要になって駆け込むんでしょうね。。


それぞれ3着ほど試着して、
「どれもしっくりこない」という最悪の結末に…


大手喪服メーカーの物は
あと10年経って50歳になってたら受け入れられるかもしれない貫禄が出てしまい


お安めの物は若い子向けなのか、
腰回りがタイトでお腹が隠せない…


何より、喪服特有の首の詰まりが
私の広い肩幅を強調して


私の肩、地平線かな?

って試着室で泣きそうになりました…



こんなに何百着も喪服があるのに
しっくりくる物がないなんて…



と、改めて時間がある時に時間を掛けて選んでおく必要性を実感しました。







よく、喪服を着る機会がないから、と
買うきっかけを逃す人がいます。

30歳の誕生日。
結婚した時。
喪服のセールを見かけた時。


まずはこのタイミングで「探してみる」事をお勧めします。
ここを逃すと多分なかなかタイミングがないのです。


自分の周りだとどこで喪服を買えるか。

どこがどんな年齢層向けでいくらくらいなのか。

自分は大体サイズはいくつなのか。
(普段の服とサイズ感がかなり違います)


これを知っておくだけでもいいし、
体型的に自分は探すのが難しそうだぞ、と
自覚したら普段から何かの機会に用意しておこうと思えると思います。


ちゃんと喪服を用意しておくと、
悲しみに暮れる中でも少し心が強くなれます。


特に若いうちは葬儀という場に不慣れで緊張してしまうので、
服だけでもきちんとしておくと堂々とできるかな、と思います。




喪服って通夜や告別式だけじゃなく、
(地方にもよりますが)初盆や◯回忌でも着ますしね。


最近は
弔い上げ(三十三回忌か五十回忌に、これが最後の年忌として行う)で着用しました。

夫の出身の九州は、関東よりも初盆や年忌をしっかり執り行う印象です。
数珠もみんな持っててびっくりしました。



次回の記事で、
私が買った喪服、選んだポイントを書いていきます。