ネタバレあります。
回れ右お願いいたします。
ある日、湯殿に燕來が入っていると思い、声をかけるとそれは燕粋だった。
湯殿に引きずり込まれてしまい、女だと言うことがバレてしまう。
部屋に戻り、女の服を着せられて酒の相手をするように強要され、体を触られた。
そこに燕來が戻ってきて手を放すように言うが、下男は本来男がなるものでバラしてやると言われてしまう。
そして、王の命令で青凛の教育係をするように言われたのだと言う。
燕來は王に逆らうものとして王宮を追放されたのだった。
燕粋はナーヤに下男として自分に仕えるように言い、断ると秘密をバラすと脅してくる。
仕方なくこのまま燕粋に仕えることになった。
しかし、燕粋はわがまま放題でナーヤを弄んだ。
夜には燕來の相手をしていたように自分の相手をしろと羽交い絞めにされてしまう。
ナーヤがそんなことはしていないと突っぱねると、衣服をはぎ取り襲い掛かってきた。
間一髪逃げ出したナーヤ。
そこに変装した燕來が現われ、抱きかかえて逃げた。
肩を抱かれて、燕來に「お前は私のものだ」と告白を受ける。
客人として扱うと言われて、玖家の屋敷に向かったのだった。
だが、玖家の屋敷の中にも沢山の敵がいると言う。
自分についているものと燕粋についているものに分かれていると。
玖家の屋敷の人は炯眼を持っているナーヤを見てとても喜んでいた。
屋敷の奥には蛍聲様の絵が飾られていた。
王都では1度も見たことがなく、ナーヤは驚いた。
玖家は火貿易によって商人が得た宝玉を買い取り、集めていたと言う。
宝玉は蛍聲様の鱗だったのだ。
昔・・・胡一族が蛍聲様の力を奪ったのだと言う。
玖家は蛍聲様の復活のために動いているのだという。
そのために炯眼が必要だったのだと言う。
燕來は炯眼が悪意に利用されないようにナーヤを隠していたのだと言う。
しかし、玖家の中にも欲深い者もおり、力を取り戻すのではなく蛍聲様を使役する方法を見つけてしまったものがいると言う。
玖家の中で開放を望むものと使役を望むものに分かれてしまったと言う。
蛍聲様の鱗はもう少しで集まり、復活できるのだと燕來は教えてくれたのだった。
朝になり、燕粋が乗り込んできた。
燕來と言い争いになり、ナーヤ以外の見つかっていない炯眼を探しに行くことになった。
しかし、燕粋の息のかかったものの主導により、ナーヤは縄で拘束されて移動することになった。
縄が体に食い込んで苦しいが、燕來が食事をさせてくれたり眠りやすいように何とか支えてくれた。
当主であってもこのように自分に力がなく、こんな扱いを強いてすまないと謝るのだった。
だがナーヤは、蛍聲様の復活を助けられて嬉しいと言ってくれるのだった・・・。
健気なナーヤに罪悪感を覚える燕來だが、その時炯眼が現われた。
爪の炯眼だった。
必死に追いかけ、岩場まできたがとても強くてなかなか捕まえることができない。
燕來はナーヤが襲われたのをかばって爪に背中を切られてしまう。
止めてと叫んだその声に、爪の炯眼は反応し捕らえることに成功した。
屋敷に戻り、ようやくナーヤの縄がほどかれた。
酷いけがの燕來に燕粋が決闘を申し込む。
玖家に伝わる舞を舞ってその美しさを競う決闘だと言う。
しかし、燕來の怪我は深手で決闘などできそうにない。
必死に止めたが、受けなければ追放されてしまうのだと言う。
ナーヤが手当てをして、ようやく燕來は眠るのだった。
燕來は青凛が子供の頃の夢を見た。
自分の身の不遇に必死に耐えていたことを思い出す。
この優しくて聡明な王子が王になったら国は安寧の時代が来ると思うのだった。
自分は、青凛が立派な王になるのを手助けするのが使命だと思い出す。
目を覚ますとナーヤが薬湯を飲ませてくれた。
改めて、自分にとってナーヤはかけがえのない存在だと思う。
ナーヤを抱き寄せて自分は弱くなったと思うのだった。
翌朝
決闘が始まり、燕粋から舞を踊った。
見事な舞に拍手が起こった。
続いて燕來が現われた。
いつもとは違って、女の衣を身にまとっていた。
この世のものとは思えぬ美しさだった。
だれも言葉を発することなく見入っていた。
舞が終わると突然地震が起きる。
燕來の目に炯眼が宿っていた。
舞を利用して炯眼を移したのだと知る。
だが、捕らえてきた爪の炯眼を持つものは儀式の中殺されてしまったのだ。
怒る燕來に部下たちは皆、玖家の本来の目的を忘れているのかと言う。
自分たちが正当な王家であり、燕來はその血を継ぐものだと言うのだ。
今の王朝は蛍聲様の力を奪って、玖家から国を奪った簒奪者だと言う。
これから王家を取り戻すための戦をすると言う。
ナーヤは捕らえられ、人質にされてしまう。
燕來は仕方なく力を使い、力の反動で気を失ってしまったのだった・・・。
部屋にもどったが燕來はとても苦しそうだった。
ナーヤに早く逃げるように言って、お金を渡してくる。
しかしナーヤはそれを断り、そばにいると言うのだった。
眠るようにいうナーヤだったが、炯眼が見つめあってしまう。
すると、一つになりたいと言う気持ちに抗うことができない。
抱きしめられて、このままでいてほしいと言われる。
触れ合うだけで心は安らいでいったのだった。
それからの燕來は人が変わったように王都への襲撃の作戦の指揮を取り始めた。
ナーヤは違和感を持ったが、燕來はとても暗い眼をしているのだった。
部下に力を見せてほしいと言われ、爪の力をふるったのだった。
燕來が一人で鱗を探しに出た。
炯眼の力によって場所を突き止めたナーヤは向かう。
燕來は苦しみで倒れていた。
ナーヤが駆け寄ると目を覚ましたが、一人で行くと燕來は言う。
ナーヤは代わりに自分が探しに行くと申し出た。
好きだから力になりたいと思う。
燕來はやはり、青凛こそが王にふさわしいと思っていると言う。
だからこの力を蛍聲様に返すことに決めたのだと言う。
ナーヤは抱きしめられたが、炯眼の力によって離れられなくなり欲が出てきてしまう。
もう、一つになりたいと二人とも心から思い、結ばれた。
二人は夢で蛍聲様を見た。
巫女たちが舞っていたが、それは玖家に代々伝わる舞だった。
ナーヤは伝承の舞を無意識に舞っていた。
二人で舞うととても楽しいと感じていた。
やがて石碑を見つけた。
それはかつての王朝の跡地だった。
眠る二人はまた蛍聲様の夢を見た。
女王の治める国_雪月下国は蛍聲と心を通わせることのできる娘が治める国。
女王は蛍聲様の子_女の子を授かり、次代の女王となる国だった。
その国に初めて双子が授かった。
しかも男女の双子だった。
男の子は緋燕、女の子は孔雀と名付けられた。
王が死に青凛が行方不明だとうわさで聞き、王都に向かった。
王都は荒れていた。
四凶が復活し、襲い掛かってくる。
炯眼の力で燕來がはねのけたが倒れてしまい動けない。
なんとか燕來に手を貸しながら石碑へとたどり着いた。
最後の鱗があると言う。
燕來が石碑に触れると鱗に変わり、蛍が飛んできた。
蛍に導かれて、王都へつながる水脈に案内された。
イエンシェイという大蛇の獣にのって行った先は玖家の蛍聲が祭られている部屋だった。
これで炯眼と鱗のすべてが揃ったのだ。
舞を舞って蛍聲様を呼び起こすと言うのだった。
次回は終節です☆