ネタバレしています。
回れ右推奨です。
ナーヤが目を覚ますとゼベネラは血相を変えて心配していた。
王都に行き、医者に見せると栄養失調だと言われてしまった。
栄養の高い食べ物を食べるように言われた。
ナーヤは自分に子供が出来ていないかと医者に尋ねるが、出来ていないと言われて落ち込む。
お前を失うことが怖いとゼベネラが言った。
二人は村に戻ることにした。
ゼベネラはマツリカ村の食事が作れればナーヤの体調も良くなるのではと考えた。
ナーヤが目覚めると、ゼベネラがマツリカ村の食事に似ているものを作ってくれていた。
食べてみるととてもおいしく、懐かしい味がした。
今まで魚を捕って食べる習慣はなかったが、マツリカ村では魚を食べていたため、川で魚を捕って料理してくれた。
木のみを採ったり薪を集めたりして備えた。
ゼベネラは村の場所をもう少し暖かい場所に移そうかとも考えた。
しかし、祖先の守ってきた山を離れることは出来ないとも思った。
ずいぶんとナーヤは回復してきたが、まだ起き上がることは出来ずにいた。
そんなナーヤのために、ゼベネラがシャッゴイという小石を使ったゲームをしてくれた。
ゲームをしてるうちに、ゼベネラが色々な表情をみせてくれる。
子供の頃の話を聞かせてもらった。
炯眼が危険を知らせてきた。
妖魔が村に現れてナーヤに襲い掛かってきた。
仙虹の白君はもういないという。
人に近い姿になり、ナーヤを甘い声で誘惑してきた。
白狼族は999年間、炯眼を守るために作られた種族だと言う。
999年たった今、炯眼は娘に受け継がれて白狼族は用済みと言われた。
王であるゼベネラは子が作れない運命にあると言われる。
怒ったゼベネラが槍を投げて妖魔は一旦退いた。
狼たちに白君が死んだのは本当なのかと問うと、本当に死んでしまったことがわかる。
そして、白狼族の子はもう生まれないのだと言うことも同時にわかってしまった。
ゼベネラは飛び出して行ってしまう。
追いかけるナーヤ。
自分は何のために王になったのか。
自分は何のために生まれてきたのか。
自分はわが子をこの手に抱けないのか・・・。
それから毎晩、妖魔の急襲が続いた。
生き延びるために、皆必死に戦った。
狩りに行く余裕もなくなってしまう。
ある時妖魔はナーヤに自分のもとに来るなら村を襲わないと言ってきた。
ナーヤは自分のせいでこの村を苦しめていると思う。
それを知ったゼベネラは妖魔は嘘しか言わず、妖魔の元へは行くなと言う。
狩りをしながらゼベネラはナーヤのことを思う。
自分ではない誰かと結婚すれば、ナーヤは子を抱くことができる。
そのほうがナーヤにとっては幸せなのではないか・・・と。
ナーヤは自分がいるとゼベネラたちに迷惑が掛かると思い、こっそりと村を出た。
だが、ゼベネラを愛しているという気持ちに気が付いてしまい、泣きたくなってしまった。
その時、ゼベネラが追いかけてきた。
自分は男として役にたたないからいなくなるのかと問われる。
みんなを助けたかったと答えると抱きしめられた。
そしてゼベネラはナーヤに言うのだった。
「妖魔に渡しはしない。
お前をこの腕の長さより先に行かせる気はない」・・・と。
ゼベネラは妖魔を倒すために前王の武器を取りに行くと言う。
だが、王として認められていない自分が使えるかはわからないと言う。
二人は王の武器を取りに行く旅に出たのだった。
道を進んでいくと、どんどん吹雪が激しくなってきた。
洞窟に入って、一夜を過ごす二人。
子を作るためではなく、心から愛し合って体を求めあうのだった。
やがて吹雪が止んで洞窟を後にした二人だったが、雪崩に襲われる。
妖魔の仕業だった。
ナーヤは急に足を掴まれてしまい、攫われてしまった。
日が出ている昼間に現れたのは初めてのことだった。
炯眼を食らうために出てきたのだと思った。
守ると約束したのに・・・凍り付くような恐怖が襲ってきた。
ナーヤは暗闇に閉じ込められていった。
人骨が敷き詰められており、ムッとするような嫌なにおいが立ち込めている場所だ。
妖魔が悔しいだろうと言って煽ってきた。
ナーヤはどうして昼間でも動けるのかと妖魔に尋ねる。
・・・白君が死んだ今は山を動き回ることは簡単なのだと言う。
炯眼には聖獣の力がやどっており、食らえば力のすべてを取り戻せると言う。
ナーヤは逃げようとしたが捕らえられていて動くことができない、
生き延びなければ大切な人を守れないと強く感じた。
その時、父親から譲り受けた炯眼が光る。
父親の形見の短剣で妖魔に反撃をした。
殺されるなら自害しようと考えた。
その時、ゼベネラが助けに来た。
妖魔に反撃するが、前王が妖魔の手下として現れた。
死後、妖魔の術によって操られているのだとわかる。
だが、前王は苦しんでいることが伝わってきた。
そして、とうとうゼベネラは妖魔を払うことに成功したのだった。
前王がゼベネラに娘を頼むといって消えていった。
本日はここまでです☆