S太は弁護士ですが、以前から友だちの弁護はしないと公言していました。
私たち友人も
「S太に頼むなんて絶対ないよねー」
と軽口を叩いていましたが、
S太は
友だちの弁護は冷静な判断ができなくなることや、
友だちだからこそ伝えたくない現実があること、
何より友だちからお金を受け取りたくないという理由から、
今まで一度も友人の代理人になったことはありません。
私はS太が
友だちから代理人の依頼をされるのが嫌で
(他にも理由があるかも知れませんが)、
仲が良い友だち以外には「職業は不動産鑑定士」と言ってることを知っていました。
なぜ不動産鑑定士
良く分かりませんが、本人は気に入っているようです
余談ですが、
私が大学生だった頃、友だちに紹介してもらった年上の男の人は
「電車の車掌をしている」と言っていましたが、付き合ってしばらくした頃、
実は刑事だと聞かされました。
今でもFacebookではつながっていますが、
相変わらず職業は電車の車掌と言っているようです
私はS太のことは十分わかっていたので、彼を頼ることは全く考えませんでした。
ただ、旦那に女がいることを知る友人として話しを聞いて欲しかった。
S太も苦しかったと思います。
BBQのあとも、気持ちが落ちたり、腹が立つたびにS太に連絡しました。
S太からの回答はいつも「早く証拠を集めろ」でした。
信頼できる探偵を紹介するとも言われましたが、まだサレラリから抜け出せない私は躊躇していました。
そんな中、女が仕掛けてきたのです