最近、X(Twitter)を見ていて、いろいろ思うことがあったので……過去記事を編集しつつ、改めて書きます。
30Wの1225gで産まれ、NICUに3ヵ月お世話になり退院した私が、PVL(脳室周囲白質軟化症)と診断されたのは2歳過ぎ。
歩行開始が2歳と遅れていたため、MRI検査を行なったところ、判明しました。 
出生直後、動脈管開存もあったようです。(過去のカルテより)
一時的に肺や呼吸に問題があったため、脳に酸素がいかない時があり、その結果……という話もありました。

身体障害者手帳の等級は、1番下の7級から数えて2つ目に軽い5級です。(上肢は6級、下肢は5級)
身体障害者手帳を取得したのは、私が幼稚園年長になった、6歳の時でした。(その後、いろいろあって、2011年頃に再認定されてます)
脳性麻痺のイメージって「車椅子」、「クラッチ(杖)」が強いと思いますが、私は普通に歩けるし、自転車にも乗れます。
ただし、足は疲れやすいですが……。
尖足(※せんそく つま先歩きの事)があるので、歩き方に若干の特徴はありますが、よくよく知っている人でないと気づきません。
ひとつ大きな特徴を挙げると、私は普通のお箸を使うことができません。
家では、リハビリ用のお箸でご飯を食べています。
外食はどうしても洋食が中心になりがちです。
やむなく和食のお店の時は、店員さんにスプーンとフォークの用意をお願いして食べます。
足は、可愛いパンプスやヒールの高い靴は徹底して避け、足首をきちんと固定できるスニーカーを買います。
お洒落よりも足の安定重視です。
昔、一番安心して履ける、お気に入りだったスニーカーは、リーボック社のハイカットのデザインのもの。
小さい頃は本当にそれしか履けない感じでした。
今は、NIKEのゴーフライイーズを愛用中です。
靴は、とにかく足首をしっかりと固定できるもの…を重視しています。

PVLの場合、手足の麻痺に加えて、「視知覚認知障害」というものがあります。
例えば、靴ひもが結べない・数学にある立体図や展開図を描けないetc.です。
この視知覚認知障害は「目からの情報処理が苦手」というのが大きな特徴で、私の動作性IQが低い一因です。
これもなかなか強敵?で、福祉関係者にも馴染みのないものです。

幼少期はOTで療育を行いました。
お箸の使い方、パズル、自転車……などなど、あくまでも「遊びを通して取り組む」もの。
成人後に療育センターの担当医が代わり、Dr.に頼み込み、PTでのストレッチ中心のリハビリ(3ヵ月に1回程度)を経て、一時期は週に1回マッサージと鍼治療を受けていました。
「同意書」という書類を3ヵ月に1回更新する必要性はありますが、保険適用で治療してもらえる仕組みです。
ただ、この「同意書」は、どのあん摩マッサージ指圧師や鍼灸師の有資格者の方でも扱えるわけではありません……なので、その書類を扱えるかつ、麻痺に理解のある、施術者の方を探すのは大変です。
(そして年々保険請求が厳しくなっている…のが、現状です)
鍼治療の結果、転ぶことは激減しましたが……昔は本当によーく転びました。
周りはすごくびっくりして、慌てるんですが、当の本人は転び慣れてるので、ケロッとしてます。
(あ〜また転んだ〜とは、思いますけどね……膝を擦りむいたくらいじゃ動じません)

パソコンのタイピング、ピアノも人並みにはできます。
学校の授業で懸念されたのは、体育、リコーダーや書道、家庭科でしたが、今はユニバーサルデザインの文房具や便利グッズなども多様にあるので、そういうものはどんどん調べるようにしています。
ちなみに、当時OTの先生からは、もしリコーダーが上手く扱えないなら、その時は私専用に改造可能と言われました。(実際は、改造不要でしたけど)
書道は、学校で始まる前から習って、少しずつ慣れていきましたが、当時LDがあるとわかっていたら……やらなかった習い事ですね。
体育も基本的には参加しつつ、無理そうな体勢や競技は見学…という風にしました。
私が特に苦手だったのは、団体競技が多い球技と水泳です。
痙直型の麻痺だと、身体の力が上手く抜けにくいのが特徴なので、泳ぐ時は身体が上手く沈みません……なので、ほぼ泳力なしです。
(障害児・者向けのスイミングは探せばあるので、運動系の習い事としては、お勧めといえばお勧めです)
そんな私がずーっと憧れていたのがダイビング!
ここ1年くらいは行けてないのですが、障害者向けのダイビングを行ってるダイビングショップさんを探して、ライセンスを取りました。
潜る時は、多めにウェイト(おもり)を装着しても、身体を上手く扱えないため、自分じゃ背負いきれないタンクをサポートしてもらって背負い、常に2人がかりのサポートで(私は呼吸すれば良いだけの状態)、全介助で潜ります。
今年はパーソナルトレーニングも始めましたが、身体を鍛えて、筋肉をつけることで、二次障害の悪化を防ぐ狙いがあります。
軽度だと、幼少期から始めたリハビリでも、そんなに長い期間はリハビリできないため(長くても小学校低学年くらいまでかな?)、成人後は特に、身体のメンテナンスは自己管理になります……トレーニングにはそれなりにお金はかかりますが、長い目で見て、何が必要か?を考えた結果です。

ちなみに私は、偏頭痛の関係でMRIを毎年撮っていますが(脳性麻痺とは無関係で、小さな脳動脈瘤があるので、その経過観察)……偏頭痛の担当Dr.が診ても、ギリギリわかるくらいの病変らしいです。
他科で脳波やSPECT検査も実施しましたが、軽微な脳性麻痺の影響が診られる……と言われました。



去年の夏、サポート付きでドルフィンスイム中↓


今年の夏、ウェイトトレーニング中↓

(この時サポート付きであげてるのが、ベンチプレス25キロです)