2014年一発目の更新がこれとか。去年の映画も全然更新してないのにね。月一で一本は必ず更新できるように頑張りたいです。



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2014年公開 ドイツ映画
104分 原題:Camp 14: Total Control Zone

監督:マルク・ビーゼ
アニメーション:アリ・ゾーサンデ
字幕:江波智子
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北朝鮮において、政治犯として捕まった者がいる収容所。その収容所で生まれ育った申東赫(シン・ドンヒョク)、23歳の時、彼はその収容所を抜け出し、脱北し、中国を経由し、現在は韓国で暮らしている。
ドイツのドキュメンタリー作家が彼にインタビューし、その壮絶なる半生をアニメーションと元北朝鮮の収容所関係者のインタビューで構成していく。
北朝鮮という国の中のさらに深い部分。こんな場所が21世紀の今も存在している。その模様をこの映画で確認してもらいたい。
生れて一番最初の記憶が…とはすごすぎですよ。




ねたばれというか。


みなさんの最初の記憶ってなんですか?・・・自分は東京ディズニーランドに行った時の記憶が残ってますが・・・
大体2~4歳くらいの時の思い出が最初の記憶になるそうなんですが…

このシンさんの最初の記憶は、収容所内で行われた公開処刑(銃殺)だそうです。銃声の大きさが大変印象的だったとか。
この時点ですごい環境。囚人でルールを破った者に対し、処刑が行われるため、この公開処刑は日常的に行われていたとか。
そのルールとは…
脱走をしない、集会をしない、盗みをしない、保衛員に服従、怪しい者を見た場合申告、囚人お互い同士で監視、課題をこなすこと、男女間で接触禁止、罪を認め悔い改める…
などなどこれが守られない場合射殺。

原題のままホントにトータルコントロールです。

実は最近のねつ造ブームもあってもしかしてこの人は・とか思った瞬間がありました。

でも途中映像で映った両腕の湾曲。成長期に逆さに吊られ、拷問を受けたから変な形に曲がってしまったとか。

さらにお腹がすいて仕方がないときに部屋にいたネズミを捕まえて…
その調理の仕方なんて実際に体験しないと出てこない話です。一瞬で本当の人なのだと思ってしまい。


さらに、収容所を脱出したら、外の世界はまるで天国のように見えた、とシンさんは言っていた。マスコミがちょくちょく北朝鮮に住む人たちのひどい現状を流したりしているけれど、その生活が彼にとっては天国に思えた。その時点で収容所の中はどれだけの状況下だったのか、想像以上の凄さのようです。

愛という言葉を教わらなかった収容所内での教育。家族を慈しむ気持ちさえも教わらなかった教育。
今の世の中にこんな場所があり、いまだに約20万人の人がいる場所。

Link 北朝鮮を開放しようとする団体もあるけれど、全世界が協力しないとこの現状は全く改善しないよね。


(一番のすごいところは脱北して、韓国にそれなりに住んでるのに、韓国の資本主義社会に嫌気がさし早く北朝鮮に戻って農業がしたいと言ってしまってるシンさんかもしれない。教育ってすごいなぁ…)

参考
一日一冊一感動!小野塚 輝の『感動の仕入れ!』日記
北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会
シンさんの書いた本についての感想サイト。収容所のルールや彼が知らなかった言葉が載ってます。生活用品の言葉を知らないという事はそれだけひどい環境にいたってことですよね…

関連商品
収容所に生まれた僕は愛を知らない/ベストセラーズ


北朝鮮 14号管理所からの脱出/白水社

この二つを中心に映画が作られています。