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2012年公開 ドイツ・ポーランド合作 145分
原題:In Darkness 年齢制限:R15+
監督・脚本:アニエスカ・ホランド
脚本:デビッド・F・シャムーン
字幕:吉川美奈子
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1943年ポーランド、ルヴフ。(現在はウクライナのリヴィウ。作中ではポーランド語で
ルヴフと表記)
ナチスドイツがこの町を占領しており、またユダヤ人を隔離して居住させるゲットー
がある町でもあった。
その町には、ソハという地下水道の修理工がいた。暮らしが厳しいため、ユダヤ人の
家に入り込み空き巣をして金品を奪い生活の足しにしていた。
ある日、地下水道を歩いているとユダヤ人に出くわした。彼らは家の床下に穴を開け
、地下水道に入りナチスから逃れようとしていた。ユダヤ人が逃げようとしている。
通報すれば報奨金がもらえるが、通報せずにゆすることで、一儲けしようと企てる。
しかし月日が過ぎていくにつれて情が移ってくるソハ。さてかくまったユダヤ人はど
うなる。。。
事実は小説よりも奇なりとはよく言ったもの。ノンフィクションの出来事をこうして
映画として撮ったことは大変素晴らしいこと、だからこそ今年のアカデミー賞の外国
映画部門を受賞した。
アカデミー賞獲得の作品はぜひとも見ておいてもらいたいものです。
評価は★★★★☆
いい映画なんだけれど、パンフレットを含め小道具などの詳しい説明が無く、んんん
…と思ってしまう。自分で調べろということですか。
まあまあとりあえず是非。
ネタバレとか色々
● マレク・エデルマンに捧ぐ。
冒頭この文字が出てくる。誰?って思ったら、ポーランドの政治活動かだとか。
ゲットー蜂起の中心人物でもあるそう。2009年に亡くなっているそうで、この映画は
見ることが出来なかったのかな。。。
● 原作は。
パンフを観るとこの元ネタとなる本は三冊あるらしい。そして映像として作られたこともあったり。映画内の字幕では地下水道にいた子どもが成長しその様子を証言することで本になった事が書かれていたけれど。
記憶の証言のため、ソハがその後どうなったのかについてなど本によって日付がばらばらだったりするらしい。しかしこの映画の監督は、ノンフィクションの映画であるけれど、時系列などには固執せず自由に描いたとか。
● 映画内で気になったことなどなど
■ お金の単位、ズロチ
ポーランドの通貨単位。正確にはズウォティ(zł)だとか。
戦中の頃の通貨はどのくらいだったのだろうwiki見る限り現在では1zł=約30円のようで。。。
■ 青の六芒星
ユダヤ人の腕章に書かれていた図形。ダビデの星と呼ばれるらしい。
ユダヤ教ではこの図形を神聖なものと見ており、ユダヤ人の国であるイスラエルではダビデの星が国旗内に描かれている。黄色い星の子どもたちやサラの鍵で黄色の星は
見てきたけれど、多い星が何を意味するかは知らなかった。ユダヤとかナチスとか
問題としてまだまだ知らないことが自分にとっては多いんだなぁと思ったり。
■ 割礼
地下水道内で出産のシーンで出てきたセリフ。
日本人でも言葉があるくらいだからそれなりにあるようだけれど、ユダヤ教では男子が生まれてから8日目に行うべきことである宗教儀式なのだとか。関連してキリスト教も割礼の伝統があって、キリスト教徒が多いアメリカではごく普通のことであるとか。ぶるぶる。
■ 12人の使徒
今、使徒とか言われたらエヴァに直結してしまいそうな脳になっていますが(マテ
地下水道内で移動する人数を12人に合わせるとか、キリスト教が前提にあってこの映画は進んでいる。日本人にとってキリスト教は知ってるけれどどんなものか知らない人多いだろうし、だからといって知るために教会へとはならないし。
パンフレットにそうした宗教的な部分入れてTipsとして紹介しておくともっとこの映画について知ることが出来たのになぁなんて思ったり。(自分で調べろよという突っ込みは置いておいてください…)
● レーティングはR15+
まあ当然のことなんだろうけれどね。
OPから全裸の女性達が走り回り銃殺され(音のみ)。夫婦の営み、妻が横で寝てるのに、人の女房と営んだり。
地下水道内で水浴びをしていると。。。
巧いカメラワークのためか、モザイクが必要になるようにはならなかったよう。
(もしかしたらカットしてあるのかもしれないけれど)
自分が見ているなかでは女性の胸くらいしか見えなかったです。
残虐さ、グロテスクさはあまりなし。死体も血肉が…ってこともなかったし。
よくある戦争映画のグロテスクさはあまり感じなかった。
■ 生と死の境界線
でもこの部分の描写は特に念入りに描かれていたような。
知り合いの妹がいるということで、ユダヤ人収容所に潜入した男。
帽子をかぶっていないということで注目され、こめかみに銃口を突きつけられ、兵士の上官が制止し、まだ健康そうなやつは殺すなと申しに書け出合った隣の男を銃殺。
死体から防止を取らせ、使え。
文字で書いてみるだけでもすごいシーンに思えてきた。映像で見たら皆さんにはどう映るだろうか。
そんな色々。ユダヤとナチスドイツ、描かれきったと思われていた史実はこうしてみるとまだまだあり想な気がしてくる。
14ヶ月という長い期間を地下水道で過ごした人たち。
ラストシーン目を細めながら視界がぼやけながら、太陽の下で生きている喜びをかみしめる。すごい映画でした。
ちなみに実際に地下水道でも撮影があったとか。スタッフも出演者もエキストラもずぶぬれですごい撮影だったとか。
DVDでたらまた見てみよう。。。
【関連商品】
原作本。他にも2冊くらいあるらしいけれど、どんなタイトルだったかな。。。
調べてから追記します。
黄色い星の子どもたち。フランスとナチスドイツとユダヤ。
21世紀になってから明るみになった事実を描いた。衝撃作。


