Wikipediaより
リー・アイアコッカ(Lee Iacocca, 本名:Lido Anthony Iacocca, 1924年10月15日 - )は
アメリカの自動車製造会社クライスラー社の元会長で、フォード社の元社長でもある。
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免許を取得していない私には、クルマ業界ちゃんのことは
ほぼ全編にわたって無知、なのですが、
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本屋で目にして、経歴と目次を読み、上記の本を購入。
フォードに入社し、マスタングの大ベストセラー、社長就任、
クーガやマークⅡもヒットさせた人物、アイアコッカ。
その後、フォードを解雇され、クライスラーの社長へ就任。
業績悪化の一途たどる(破産寸前)クライスラーを蘇らせ、
「アメリカ産業界の英雄」と呼ばれるまでに。
日本では、カルロス・ゴーン氏のほうが
知名度が高いと思うが(わたしもこの本を読むまで
知らなかった)、クライスラー建て直しの過程は、
カルロス・ゴーン氏が日産に実施したことと類似している。
類似しているのは当然で、企業再編の基本は
「売上を上げる」か「コストダウン」だからだ。
経費削減、売却、大量解雇、人材ハント。
クライスラーは、この2つでは追いつかないほどの
危機状況にあり、政府への資金援助として
債務保証を受け、復活する。
個人的には、とても理解しやすい=読みやすい本だった。
翻訳がいいから?原文が良質だから?
・・・という理由もあるが、ストーリー仕立てになっていて、
平易な文章で書かれたものが受け入れやすい、ということが
一番大きいと思う。
アイアコッカは、文中で
新聞記事で大事なのは、「見出し」と書いている。
その通り、何を軸に書くか。時系列か、テーマ別か、など。
理解している人が書いたから、読みやすいのかも、と思った。
実はまだ読んでいる途中ですが、
何回かに分けて、印象に残った言葉を抜粋させていただきます。
■ヘンリー・フォード(1世)は、
1914年に工員の日給を5ドルに定める。
当時の工場労働者の平均給与の二倍以上で、
フォードが与えた社会的影響は大きかった。
この真意は、工員の生活向上のためではなく、
工員にクルマを買わせるためだった。換言すれば
彼は、中産階級をつくった。金持ちだけでなく、
労働者がクルマを購入できるようになってはじめて、
自動車産業(したがってフォード社の)真の繁栄がある
と考えた。
■人間の政治的信念は、財産の多寡によって決まる
そうである。貧乏なときは民主党支持。民主党の支持層は
努力して働けば家族を食べさせ、子どもの教育もできると信じる
庶民から成っている。
だが、大恐慌前と不況が終わってからは、わが家は共和党
支持になった。一生懸命に稼いだ金だから、その金を守ろうと
するのも、また人情というものだろう。
■経営者にとって最も大切な仕事は
新任者の人物評価だ。
ただ、ちょっと会っただけでは絶対に見抜けない資質が
2つある。1つは、その人物が怠け者かどうか。
もう1つは、決断力があるかどうかだ。
■問題というのは、いつもイモヅル式につながっている。
仕事に自信のない男は、自信のある部下を嫌う。
「部下が出来すぎると俺のバカさ加減が目立ち、最後には
ひっくり返される」と恐れ、その結果として無駄な管理職は
無能な部下を重陽する。組織全体の弱さのかげに、
みんなが互いの無能さを隠し合うのである。
※抜粋部分だけで意味が通じるように一部編集しています。