「幼児の頃は、1日1日がとても長く感じられた」
「ところが年を重ねるごとに、月日がたつのが、とても速く感じられるようになった」
こんな人は、多くいると思う。
かく言う私も、30歳あたりから、時がたつのが速く感じられるようになった。
この不思議な心理状態を、理論的に説明した人がいた。
フランスの哲学者ポール・ジャネーが、その人である。
彼の、
「ジャネーの法則」
では、不思議な心理状態が、こういう風に説明されている。
生涯のある時期における、時間の心理的長さは、年齢の逆数に比例する
こう説明されても、皆さん、ちんぷんかんだと思う。
高学歴の方、名門大学出身の方でも、ぴんとこないのでは?
私がわかりやすく説明しましょう。
例えば、50歳の人にとって、1年の長さは、人生の50分の1である。
一方、5歳の子にとっては、1年の長さは、人生の5分の1だ。
という事は、50歳の人の10年は、5歳の子にとっての1年にあたる。
逆に言えば、5歳の子にとっての1日は、50歳の人の10日分にあたる。
だから幼児の頃は、時がたつのが遅く感じる、というのだ。
つまり幼児の頃は、1日1日が長く感じられる・・・。
この法則、理屈ぽく難しいのだが、何となく理解されたろうか?
すなわち、人生全体の長さ、短さにより、時が流れるのが、遅いようにも、速いようにも感じられる、というのだ。