イタリアの北西部にジェノバがある。
ここは、イタリア最大の海運都市だ。
いきなり余談から入ってしまうが、パスタが好きな人なら、
ジェノベーゼ
を食べた事があるはずだ。
これは、ジェノバ出身の料理人が、考案したものだという。
だから、あんな名前が付いたのだ。
さて、話は本題へ。
17世紀ジェノバに、怪人達が現れた、という公式の記録が残されている。
フランスのニースにある公文書館には、歴史年代記が所蔵されている。
そこに、こんな事件が、書かれている。
1608年8月初旬。
ジェノバの港に、人間の姿をしているが、腕はウロコで覆われ、手には腕に巻き付く恐ろしい空飛ぶヘビを持った者が現れた。
その怪人は、複数であり、女性のような顔の者もいれば、竜の頭を持った者もいた。
そして、大きな叫び声をあげながら、海を出たり入ったりした。
ジェノバの住人達は、彼らに戦慄を覚えた。
急いで軍隊が海岸へ駆けつけ、砲列を作り8000発も砲撃した。
だが、彼らにはまるで効き目がなかった。
その後、怪人達は海の底へ消えていった・・・。
驚いた事に、怪人達の記録はまだあるのだ。
同じ月の15日、ジェノバの港に、再び姿を現したという。
怪人達は、
「6匹の燃え上がる竜に似た姿のものにひかれた三台の馬車」
を、伴っていた。
そして、大きな叫び声をあげ、またしても海の底へ沈んでいった。
その直後、ジェノバからフランスのプロバンス地方に、血の雨が降った。
怪人達も、彼らがともなっていた乗り物も、血の雨もいまだに何か不明である。
だが、専門家には、
「怪人達は宇宙人で、三台の馬車はUFOだったのでは?」
と、推測する者もいる。
あるいは、タイムトラベラーで、この時代のジェノバ港を調べる為に、未来からやってきたのかもしれない・・・。
そして、腕に巻き付く空飛ぶヘビとは、ドローンだったのでは?