大人気だったミュシャ展 | 話のコレクション

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食べ歩き、旅行、散歩を中心に記事にします。が、それらに行けぬ時は、古今東西の興味深い話を記事にします。

 
   私は2017年3月23日、東京の美術館、博物館をはしごした。
 まず行ったのは、六本木にある国立新美術館であった。
 
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 地下鉄の乃木坂駅を出て、国立新美術館へ向かった。
 その途中、券売所で、入場券を買おうとしたら、えらい行列であった。
 
 この日、この美術館では「ミュシャ展」と草間彌生の展覧会が開かれていて、どちらもかなり人気だった。
 それでいて、同じチケット売り場で入場券を販売しているから、こんな長い行列になるのだろう。
 
 この日の私の目的は、「ミュシャ展」のみ。
 草間は、どうでもいいのだが、その展覧会の入場券を求める人と、同じ行列に並ばないとならぬのが、もどかしい。
 
 こんな長い長い行列に並んでは、入場券を買うまで1時間ぐらいかかるかも・・・。
 そんなに待ってられるかいっ!
 
 そこで、私は一計を案じた。
 
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 六本木駅方面にある券売所へ向かったのだ。
 
 私は、幾度もこの美術館へ来ていて、正面玄関近く、すなわち六本木駅方面口にある券売所の方が、すいていることを知っていたのである。
 
 着くと案の定、行列はできていたが、乃木坂駅方面にある券売所より、それははるかに短かった。
 
 短時間待っただけで、入場券を得た。
 
 
 
 ミュシャ展の会場へ入ると、平日だというのに、かなり混雑していた。
 
 行く前に、
 「混雑している」「人気がかなりある」
という情報を得ていたが、それは、本当であった。
 
 アール・ヌーボの巨匠アルフォンス・ミュシャの作品というのは、元から日本人に受けがいい。
 
 そこへもってきて、この展覧会では、ミュシャの創作活動の集大成とも言える「スラヴ叙事詩」全20点が来日したので、(見逃せない)と思った美術ファンが多かったのだろう。
 
 スラヴ叙事詩は、スラヴ民族の歴史、自立がテーマであり、1枚1枚の絵がとても大きい。
 最大の物は、6m×8mにもなる。
 
 これが、なんと20枚全部来日したのだというから、驚かされた。
 
 
 
 ミュシャ展の一部は、フラッシュをたかなければ撮影可であった。
 
 スラブ叙事詩は、チェコのプラハ市立美術館の所蔵である。
 2012年まで、本国チェコでも、公開されていなかったという。
 また、全20点がまとめて公開されるのは、チェコ以外では世界初とのこと。
 
 
 
 この月の21日、大エルミタージュ美術館展へ行ったら、ロシア人の金髪美女が数人いて目を奪われた。
 
 この展覧会でも、1人美しい金髪の外国人女性に出会った。
 彼女は一体何人なんだろうか?
 もしや、ミュシャと同じチェコ人?
 
 (こんな綺麗な女性に声をかけて、この後、いっしょにおしゃれなカフェでも行ったら、楽しいだろうなぁ)
なんて、私はつい考えてしまった。にひひにひひにひひ
 でも、ナンパする勇気がない私であった。(苦笑)
 
 
 
 
 (いけない。いけない。私はここでは「スラヴ叙事詩」を撮影するんだったな)
 
 金髪の美女に、気をとられている場合ではない!
 
 
 
 
 この展覧会の目玉である「スラヴ叙事詩」は、ファンタジックであり、迫力と美しさを兼ね備えていて、とても素晴らしかった。
 
 ミュシャのファンは勿論、絵を見るのが好きな人なら、誰でも必見であったろう。
 
 あるいは、大群衆が出てくる昔のスペクタクル映画「アラビアのロレンス」「ドクトル・ジバゴ」「ベン・ハー」なんかが、好きな人も魅了されたのではないか?
 
 この時のミュシャ展は、2017年6月5日まで、国立新美術館で開催されていた。
 地方巡回はなかった。
 だから地方にお住まいの方は、鑑賞したい場合、上京しないとならなかった。
 
 これだけ巨大な絵画が、20点も展示できる美術館は、日本にはそうない。
 そこへもってきて、これはチェコの国宝のような絵である。
 
 だから来日する事は、2度とないのではないか?
 仮に再来日があったとしても、50年後、100年後だろう。
 
 他に、ミュシャの出世作になった「ジスモンダ」のポスター、ミュシャの彫刻の最高傑作「ラ・ナチュール」も展示されていた。
 
 ミュシャの展覧会の決定版のような感じであった。