一昔前、私は、レオナルド・ダ・ヴィンチの代表的な絵画「モナリザ」の謎に迫る記事を、書いた事があった。
「モナリザ」は、実は昔、人気がなかった、らしい。
ルーヴル美術館から盗難されて、再び戻ったあたりで、この事件を世界のマスコミが大きく取り上げたせいで、
「世界で一番有名な絵画」
と、なったという。
この事などから考えると、レオナルド・ダ・ヴィンチは、生前、名画家というよりも、
「発明家」
として、人々の話題になる方が、多かったのかもしれない。
さて、「万能の天才」と呼ばれたレオナルド・ダ・ヴィンチ氏が作った物には、画像のロボットライオンも、あった。
このロボットライオンは晩年、フランス国王フランソワ1世の前で、披露されたという。
木製でずいぶん重く、大きい物だったが、体にあるネジを巻くと、前へ前へと進んだという。
国王はじめこの時、お城にいた人々は、さぞや驚いたに違いない。
何しろ、現在より500年も前で、ロボットは勿論、ぜんまい仕掛けのおもちゃすら、思い浮かばない時代である。
他人の出来ない事が出来るのが、ヒーローだ。
他人が作れない物が、作れるレオナルド・ダ・ヴィンチ氏が、当時の人々に敬意を払われたのは、当然な事であったろう。
なお、ロボットライオンの本物は、どこへ行ったか、不明である。
現在、展覧会等に登場するロボットライオンは、ダ・ヴィンチの設計図を基に、復元された物だ。