人形町散策3/祈願すれば猫が戻る「三光稲荷神社」 | 話のコレクション

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食べ歩き、旅行、散歩を中心に記事にします。が、それらに行けぬ時は、古今東西の興味深い話を記事にします。

 
 私は2013年4月17日、東京都中央区の人形町駅周辺を散策した。
 この折、三光稲荷神社を参拝した。
 
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 三光稲荷神社は、都心にある小さな神社だ。
 それゆえ、すぐ見つけられるか不安だった。
 高いビルに隠れていれば、見つけるのは容易ではない。
 
 だが、人形町駅から少し歩くと、この神社の参道を示す石標が見つかった。
 これなら、迷わず辿りつける。
 
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 参道を示す石標の側には、こんな案内板が、立てられていた。
 
 神社の由来を、私の言葉で簡単に説明すると、以下である。
 
 この神社の名等は、元禄2年(1689年)の文献に登場するから、それ以前に創建されたと思われる。
 
 大阪の歌舞伎役者関三十郎が、伏見より勧請したと伝わる。
 
 彼が活躍した時代は、この地に、中村座があった。
 おそらく彼は、中村座に出演する為に、大阪からやって来た時に勧請したのだろう。
 大阪から江戸へ来る時に、勧請の為に、伏見に寄ったと推理する。
 
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 神社の参道、今は住宅地の路地になっている所を少し歩くと、神社の看板が見えてきた。
 
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 神社に到着。
 
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 この神社は、入口が路地にある為、正面からの撮影が困難だった。
 正面から撮ろうとすると、鳥居が、画像からどうしてもはみ出てしまう。
 
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 鳥居の左右にある狛犬は、なかなか迫力があった。
 豪快な表情である。
 
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 境内へ入ったが、想像していた以上に狭かった。
 ずいぶん小さな神社である。
 
 賽銭を賽銭箱に入れ参拝した。
 
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 社殿のむかって左には、猫の置物がたくさんあった。
 
 それも、そのはず。この稲荷神社は、猫と縁が深いのである。
 
 家猫が行方不明になった時、飼い主がここへやって来て、
 「猫が、見つかりますように」
 「猫を、家へ戻してください」
などと、祈願すると、霊験があると昔から言われているのだ。
 
 つまりここは、いなくなった猫を見つけよう、と飼い主が祈願する事で、有名な神社なのだ。
 
 交通安全、家内安全、受験合格、縁結びの祈願で、有名な神社は日本全国にたくさんあるわけだが、「猫探し」の祈願で知られた神社は、本当に珍しい。
 
 そして祈願した後に、猫が家に戻ってくると、飼い主はお礼に、猫の置物を奉納するという。
 
 だから、猫の置物が、たくさんあるのだ。
 
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 お礼に奉納する猫の置物は、特に、決まった姿、形などはないようだ。
 だが、招き猫型が多かった。
 
 置物は、ほとんど白い招き猫だが、黄色や金色の招き猫もあった。
 
 これらを見るうちに、奉納した飼い主さん達の喜ぶ姿が、何となく思い浮かんだ。
 
 
 三光稲荷神社
 所在地 東京都中央区日本橋掘留町2-1-13
 ●アクセス 東京メトロ日比谷線人形町駅・都営地下鉄浅草線人形町駅より徒歩5分