ウサギと七不思議の調神社 | 話のコレクション

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食べ歩き、旅行、散歩を中心に記事にします。が、それらに行けぬ時は、古今東西の興味深い話を記事にします。

 
 私は、2013年3月16日、埼玉の浦和駅近くの調神社を参詣した。
 調神社は、「つきじんじゃ」と読む。
 
 神使いがウサギという珍しい神社である。
 
 
 この神社へ行くのは、二年ぶりだか三年ぶりだった。
 独特のウサギの世界に浸りたくて、二、三年に一度の割で、行きたくなる。
 
 神社の入り口には、狛犬のかわりに、ウサギの石像が鎮座している。
 
 
 
 この狛犬がわりのウサギの石像からして、他の神社と既に違う雰囲気が漂う。
 
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 手水車の石像も、当然ウサギである。
 
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 石像の丸々としたフォルムが、うさぎの特徴をよく表している。
 
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 拝殿。
 
 調神社は、地元では、親しみをこめつつ「調宮」とも呼ばれているという。
 今から、2000年前に創建されたと言われるかなり歴史のある神社である。
 
 そもそもは、境内に調物を納める蔵を造立したのが、開基だと伝わる。
 
 調物とは、あの「租庸調」の「調」の事である。
 
 江戸時代になると、調は、「つき」とも読めるので、月(つき)と結びついた。
 それで、「月待信仰」が生まれ、月の使いであるウサギが、神の使いとされるようになったらしい。
 
 
 拝殿の灯篭にも、ウサギの絵が描かれていた。
 
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 瓢箪池の噴水。
 
 池の中央に、水を吐くウサギの石像(噴水)がある。
 その近くの小さいウサギの像は、前行った時はなかった。
 この頃、置くようになったのだろう。
 
 また、この池には、生きた亀もいる。
 すぐ上の画像には、亀が写っているが、皆さんわかったろうか?
 
 
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 舞殿の木の板には、白蛇の絵が描かれていた。
 ここには、その年の干支の生き物が、描かれる。
 この年は、巳年なので、ヘビが描かれていた。
 
  
 
 境内にあった石像。
 古代人のように見えるが、場所柄を考えると、古代の神様だろうか?
 案内板もないし、何かわからないままだった。
 
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 調神社の境内には、稲荷社もあった。
 
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 稲荷社の鳥居が、いくつもあった。
 
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 稲荷社には、やはりお稲荷さんが置かれていた。
 さすがに、これまで、ウサギではない。
 
 
 稲荷社にこんな案内板が、あった。
 旧本殿は、ここにあったという事だ。
 
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 境内から、神社の入り口を撮影。
 
 この神社には、「七不思議」伝説がある。それを、紹介しよう。
 
 ①鳥居がない。
  神社につきものの鳥居がないのは、伊勢神宮に奉納する貢物(みつぎもの)を
 出すのに、邪魔だから造らなかった、という説がある。
 
 ②境内に、神社につきものの松がない。
  天照大神が、弟がなかなか帰ってこないので、「待つのは嫌いだ」と言った。
  待つは、「まつ」と読めて、「松」につながった。
  それで、松は植えなかったという伝説がある。
 
 ③昔あった御手洗池に、魚を放つと、隻眼になった。
 
 
 ④神様の使いは、ウサギ。
 
 ⑤日蓮上人駒つなぎのケヤキ。
  日蓮が、難産に苦しむ女性の為に、ここに馬をつなぐと、無事に出産した、と
 いう伝説がある。
 
 ⑥ハエがいない。⑦蚊がいない。
  昔は、本当に、ハエや蚊がいなかった、という伝説がある。
 
 どこまで本当かわからぬ「七不思議」だが、ここならありそう・・・と思わせる雰囲気がこの神社にはあって楽しい。
 
 調神社
 住所 埼玉県さいたま市浦和区岸町3-17-25
 ●JR浦和駅西口より徒歩10分