ハンガリー家庭料理のカフェカロチャ(2017年7月閉店) | 話のコレクション

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食べ歩き、旅行、散歩を中心に記事にします。が、それらに行けぬ時は、古今東西の興味深い話を記事にします。

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 私は、2013年2月1日、「カフェカロチャ」で、昼食を食べた。
 「カフェカロチャ」は、埼玉県のJR北浦和駅近くにあるハンガリー料理を出す店である。
 
 私は、それまでハンガリー料理を食べたことがなかった。
 それで、食べてみたくなり、初めてこの店へ行ってみたのだった。
 
 この店は閑静な住宅地にあり、民家を改築して作られたような雰囲気だった。
 
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 カフェカロチャの玄関のあたりは、たくさんの植物があった。
 それゆえ、店は、隠れ家風な雰囲気が、漂っていた。
 
 
 店内に入ると、まず目に飛び込んできたのは、ハンガリーの人形や食器などである。
 これらは、置かれているだけではなく、販売もしていた。
 
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 店へ入って来た私に気がつくと、シェフでもあり、接客もする初老の女性が、
 「どこでも、お好きな席にお座りください」
と声をかけてきた。
 
 私は、調理場から、一番離れたテーブル席へ座った。
 
 私が座ったテーブル席の窓から、庭がよく見えた。
 庭は、広くないが、植物がたくさん置かれていて、見ていると、心がなごんだ。
 
 
 カフェカロチャの店内は、清潔感に、あふれていた。
 また、店内にも、植物が置かれていて、自然のぬくもりが、感じられた。
 
 これに加え、ショパンの「夜想曲」などのクラシック音楽が、絶えず流れているから、店内は、品の良さにも、あふれていた。
 
 
 私が座った席近くの壁には、ハンガリーのものと見られる絵が飾ってあった。
 
 私がこれを見ていると、シェフであり接客もする女性がやってきて、丁寧に今日のメニューについて説明してくれた。
 
 この女性は、店のオーナーらしいが、とても品のある感じだった。
 
 私は、2種あった1500円のランチセットのうち、
 「鳥ムネ肉のパイナップル、チーズのせオーブン焼き」
のセットの方を、注文した。
 
 このセットは、メイン料理に、サラダ、パン、飲み物が、ついている。
 
 
 注文すると、まず出てきたのが、サラダにパンだ。
 
 パンは、ほんのりマスタードが塗られて焼かれていた。
 それゆえ、ピリ辛である。
 
 レストランでは、こういうパンの場合、塗ってある物は、大抵ガーリックバターだ。
 マスタードとは、まったくもって意外だった。ハンガリーでは、これが、普通なのだろうか?
 
 
 パン、サラダを食べ終わってから数分すると、メイン料理の
 「鳥ムネ肉のパイナップル、チーズのせオーブン焼き」
を、店のオーナーらしい初老の女性が、持ってきてくれた。
 
 この料理は、見た目は、グラタンの様であった。
 鳥胸肉の上に、ハムやパイナップルをのせ、さらにその上に、チーズをのせ、オーブンで焼いた料理である。
 
 日本では、食べた事のある人は少ないだろう。
 だが、オーナーらしい女性によると、「ハンガリーでは、おなじみの料理だ」という事だ。
 
 食べてみると、ジューシーで、肉には歯ごたえがある料理だった。
 
 
 そして、最後に出されたのが、紅茶。
 
 飲みものは、コーヒー、紅茶、ハーブティー3種の中から、1つ選択できた。
 私は、この時これを選んだのだ。
 
 紅茶はすっきりして、癖のない味わい。
 
 カフェカロチャの総評を書けば、店内も庭も、美しい植物があふれている。
 それに加え、店内には、絶えず美しいクラシック音楽が流れている。
 
 それゆえ、とても居心地が良く、いると心が磨かれるような気分になる。
 
 「美しい物に囲まれて生きたい」というオーナーの美学が、感じられた。
 
 それに加え日本では、珍しいハンガリー料理が食べられる。
 魅力的な店であった。
 
 ハンガリー家庭料理と喫茶 カフェカロチャ
 営業していた頃の住所 埼玉県さいたま市浦和区北浦和1-12-11
 
 
 
 ■このレストランは、私が行ってから4年後、常連客に惜しまれつつ閉店した。
 20年の歴史に幕を降ろしたのだ。
 現在、ここは、演奏会を開く場になっているという。