女性からの求婚を断れぬ日 | 話のコレクション

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食べ歩き、旅行、散歩を中心に記事にします。が、それらに行けぬ時は、古今東西の興味深い話を記事にします。

 
 
 今日は、2月27日。
 あさっては、2月29日である。
 2月29日は、四年に一回しかなく、ひじょうに珍しい。
 
 ところでアイルランドでは、2月29日は、
 「女性からプロポーズをしてもいい日」
という事になっている。
 
 昔は、この日に女性からプロポーズされると、男性は基本的に断れない。
 断れば、罰金まで取られたという。
 また、これは、法律でもきちんと、決められていた。
 
 この慣習の始まりは、五世紀。
 アイルランドの聖ブリジットが、聖パトリックに求婚したのが、2月29日のことであり、そこから、この慣習が民間に広がっていったようだ。
 
 ●聖ブリジット=アイルランドに初めて修道院を作った女性。
 ●聖パトリック=アイルランドに、キリスト教を広めた男性。
 
 次いで、1288年。
 スコットランドのマーガレット女王が、
 「未婚の女性は、うるう年ごとに、好きな男性にプロポーズ出来る。男性がプロポーズを拒むには、罰金を払うか絹のドレスを与えないといけない」という法律を出した。
 
 だが、うるう年だと、男性は一年中女性から、しつこく言い寄られるおそれがある。
 さすがにこれは、人々の反発をまねき、後に、「2月29日だけだ」とされた。
 
 当時は、女性より男性の方が、圧倒的に立場が強く、女性救済のために、こんな法律が制定されたらしい。
 
 やがて、これが慣習として、フランスやイタリアにも、広がっていった。
 
 そして・・・・・。この慣習は、現代でも残っている国がある。
 発祥のアイルランド、それからイギリス、オーストラリア。
 
 イギリスでは、うるう年になると、結婚指輪の売り上げが23%伸びるというデータがあるらしい。
 また、オーストラリアでは、女性の約二割が、この慣習を「あったほうがいい」と支持している。
 
 ●画像は、アイルランドのある街。ここにはこんな慣習がいまだに生きている。