寿司屋の「空洞握り」 | 話のコレクション

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 店で食べる寿司。
 出前の寿司。
 
 同じ寿司とはいえ、握り方には、違いがある。
 
 寿司の握りの基本は、食べた時、ぱらりとほぐれるような食感だ。
 
 しかし、食べるまでに時間のかかる出前寿司の場合、上手にふんわり握っても、口に入るまでに、冷めて少しかたくなってしまう可能性がある。
 
 そうならない為に、手慣れた職人は出前の寿司を、普通より少し柔らかめに握るという。
 
 これは、「空洞握り」と言い、左手の親指一本に支えられる技術である。
 
 この技は、注文が重なるなど忙しく、寿司を作りだめする必要がある時に、必須の技術だという。
 
 熟達の寿司職人は、時間がたっても美味しく食べられるよう、臨機応変に握り方を変えているのである。