江國香織の新作を読みました。
装丁がシックでなかなか素敵です。
江國さんの本で、これだけ分厚いのも珍しい。
ある風変りな一家の物語。三世代にわたる祖父、祖母、父、母、子供たち(プラス叔父叔母)のお話です
浮世離れしたお金持ちのお宅です。
江國さんは、風変りな家族の話が好きですね。「流しの下のほね」を思い出しました。
語り手が章ごとに変わる、しかも、年代も行ったりきたりで、読みづらいのが難点です。
章が変わるごとに、えっと、これは誰が語ってるんだろう、あ・・・あの人か・・・えっと、叔母だっけ、娘だっけ・・・という感じ。
とはいえ、江國ワールドに引き込まれ、堪能できます。
「左岸」もこれくらいの長編だった気がしますが、私は今回の作品のほうが好きです。