抱擁、あるいはライスには塩を | 英検1級のその先へ

英検1級のその先へ

翻訳の仕事ができるようになったものの、やればやるほど奥が深い英語道。映画を字幕なしで8割以上理解できたり、英語の本を日本語と変わらないレベルで読めるようになることを目指しています。

江國香織の新作を読みました。


装丁がシックでなかなか素敵です。


江國さんの本で、これだけ分厚いのも珍しい。


ある風変りな一家の物語。三世代にわたる祖父、祖母、父、母、子供たち(プラス叔父叔母)のお話です


浮世離れしたお金持ちのお宅です。


江國さんは、風変りな家族の話が好きですね。「流しの下のほね」を思い出しました。


語り手が章ごとに変わる、しかも、年代も行ったりきたりで、読みづらいのが難点です。

章が変わるごとに、えっと、これは誰が語ってるんだろう、あ・・・あの人か・・・えっと、叔母だっけ、娘だっけ・・・という感じ。


とはいえ、江國ワールドに引き込まれ、堪能できます。


「左岸」もこれくらいの長編だった気がしますが、私は今回の作品のほうが好きです。