益田ミリ「キュンとしちゃだめですか？」

続けて益田ミリさんの本を読みました。

「キュンは優しい成分でできている」⋯と表紙にありますが⋯、益田ミリさんが、日頃、様々なシチュエーションでキュンと胸をときめかせたシーンを紹介しています。

胸がドキッとする、なにげない仕草にグッとくる、口元がにやける、なぜか目が離せない⋯、どこからともなくやってくるそんな症状を「キュン」⋯と表現しています。

さりげない「ありがとう」にキュン

食べながら自転車に乗るサラリーマンにキュン

電車の中で文庫本を読む男子にキュン

きびきび歩く人にキュン

映画に涙する青年にキュン

駅員さんの指差し確認にキュン

メールの打ち間違いにキュン

益田ミリさんの、人に対する温かい眼差しを感じます。

こんな人いる、こんな気持ち分かる⋯と、ほのぼのします。

私が、「キュン」とするのはどういう瞬間だろう⋯と思い出してみる。

バックスの選手が、一緒に転んだ相手選手が立ち上がるのに手を貸している瞬間。

バックスの選手の名前を呼んで、こっちを見て手を振ってくれたりニコッとしてくれた瞬間。

あと、私は声にキュンとすることが多いです。

ミュージカル俳優さんの包み込まれるような声とか、玉置玲央さんなどの美しい発音とか。

最近キュンとしたのは、電車の中で、大学生くらいの男性がいい表情で本を読んでいて、素敵だな〜と思ったのでした。

またその本の装丁が、爽やかな青年の佇まいにマッチしていて。

思わずあの本は何？⋯と、その本の雰囲気にもキュンとしてしまった。

この本でした。

カバーをかけることもなくこの本を読んでいて、青年と本の姿が、この本のCMのようでした。

キュンっとできるって、ささやかな幸せです。

いろいろなキュンに出会いたいな⋯。