もう一つ、私の入院生活で大事な出会いがありました。
それが入院仲間です。
携帯の分類に病院仲間というフォルダーができたくらい。。。
やっと私が個室に移ってまわりの人たちは温かく包んでもらっていたけど、ここの病棟に同世代(あえて若い人とくくらせてもらいます)の女性がいなくちょっと寂しい日が続いてました。
二週間くらいたった時だったでしょうか、この回復期病棟に同世代らしき女性が移動してきました。
部屋も私の二つ隣。
私は彼女に挨拶に行き、病室にあった寄せ書きを見つけ彼女が高校の養護教員であることが判明。
それから私たちは少しづつ話をするようになっていった。
彼女は居眠り運転の犠牲者で正面衝突された被害者。
顔面骨折(数箇所)、両足で3箇所の骨折、両肺に穴があくという、事故を目撃した人は「あ~これはダメだろう」と思われるくらいの大事故を経験した人でした。
はじめ部屋で会った時は、笑顔がまだなかったけれど、何だかほんわりした雰囲気を漂わせていた。
だんだん仲良くなって、二人ともこんな経験(車椅子)はめったにない!!絶対車椅子の生活から脱却するので、今車椅子でも視点を沢山経験しよう、まして友人は養護教諭、生徒さんでこれから車椅子の子に遭遇した時わかってあげられるようにと。。。
そしてそれを理解して介助同行してくれる友人にも恵まれて、私たちはその後車椅子で外出もするようになったのです。
そして日々の生活では、朝起きてお散歩と称して8時の朝食まで病院の正面で朝日を浴びながら缶コーヒーを飲みながらおしゃべり、そしてリハビリも同時間だったので食事以外は(これはお互い自分の部屋で)時間が許す限り、おしゃべりをし「神様はその人が乗り越えられない試練は与えないって言うから、頑張っていこうねぇ~」が合言葉となるほど繰り返し言ってました。
砂みたいに感じていたご飯が気が付いたら、残さず美味しく食べられるようになっていました。
そして他にもその友人との間の部屋の男性(彼も交通事故)とも仲良くなり(彼は私と反対の左半身が不自由)
その友人からも色々な視点と元気をもらい、じょじょにこの病棟が私の居場所となってきました。
丁度、春から夏に向かっていたので、病棟には若い人が増え(冬場は高齢者が増える)、自分たち世代(10歳くらいの大きなくくりだけど)が増え、朝のお散歩とよんでいた正面での日向ぼっこが、昼にも夜にも増えていき、沢山集まるときは、6・7人にもなり(それも大半は車椅子)そこで他愛もない事を語り合うという時間が増えていきました。
そして夏過ぎるころは、皆近所の公園(100mくらい)にも歩いていけるようになり、リハビリも兼ねて公園まで皆で散歩したり、週末リハビリ室での自己トレーニングをしたり、また病室でコーヒーを入れお茶会をしたり、心のリハビリを満喫し体のリハビリに繋げていきました。
退院後、同窓会と称して集まったり、母が亡くなった昨年わざわざ葬儀に参加してくれたり、遠く離れた人から弔電をいただいたりと続いていて、様々な付き合いが続いている人も沢山います。
男女、様々な職種でここで知り合わなかったら、会うことのなかった人たちでしょうが、こういう出会いで入院中でも楽しく、頑張っている人を見て「私もがんばらなくちゃ~」と元気をお互いに与え合っていたのだと思います。
沢山入院患者はいます。
世代が近くても仲良くなれる人とそうでない人たちといました。
もちろん、相性もあるでしょうけど、それよりも考え方で集まるグループが分かれているのは、私には面白い発見でした。