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Atsuko side


本当はたかみなのことがずっと好きだった


その気持ちを何度も伝えようとした


でも、今でさえこんな小さな体にプレッシャーや責任が圧し掛かっているのに私が気持ちを伝えてしまったら、たかみなにもっと色々なものを背負わせてしまうかもしれない


私が重荷になることで、たかみなが潰れてしまうかもしれない


そう思ったら、伝えられなかった


伝えられなかった理由はそれだけではない


本当は振られるのが怖かった


振られるだけならまだ良い


今の関係が崩れてしまって、お互い気まずくなるのは嫌だった


そうなるのだったら、この気持ちは鍵をかけて胸の奥底にしまっておこうと思った


そうすれば、今までと同じように笑顔で笑いあえる


今までと同じように夢を語り合える


私が我慢すればいいだけだもん


我慢するのには慣れてるから大丈夫


そう思っていたけど、やっぱり近くにいると気持ちが溢れそうになるわけで


ふとした瞬間に「好き」と言ってしまいそうで・・・


自分で自分が怖くなった


だから、たかみなを忘れるために知人の紹介で男性と付き合った


その人は優しくて顔立ちも良くて、パーフェクトな人だった


話をしていても楽しいし、時間が経つのが早く感じた


この人ならたかみなを忘れられるかもと思い、本気で付き合ってみようと思った


私の家族も相手の家族も私達を認めてくれて、家族公認の仲となった




でも、私が男性と付き合っているのがたかみなにバレたくなかった


なぜだか分からないけど、たかみなにはこのことを知ってほしくなくて・・・


でも、案外早くマスコミは嗅ぎ付けてニュースに報道されてしまった


新聞にも大々的に取り上げられてしまった


当然たかみなにもこのことが知れ渡った


久々にたかみなから掛かってきた電話


「ニュース見たよ、敦子おめでとう!付き合ってる人いるんだ」


『あ・・うん』


「しかも、家族公認の仲とか結婚秒読みじゃん(笑)」


『結婚とかまだ早いよ(笑)私まだ22だよ』


「でも、いずれその人と結婚するやろ?結婚を前提に付き合ってるから家族にも紹介してるんだろうから」


『まぁ・・・そうだね』


「敦子、絶対に幸せになれよ。ずっと応援してるから」


『ありがとう・・・』


「じゃ、言いたかったことはそれだけだから。じゃあ」


本当ならおめでとうは嬉しい言葉なのかもしれない


でも、たかみなに言われたら何か悲しくなった


私の好きな人はたかみなだよ


本当はそう言いたかったけど、言えなかった




その日の電話以来、たかみなから電話が掛かってくることはなかった


私はいつでも携帯を持ってたかみなからの電話、待っているのに


たかみなは多分気を遣ってくれている


たかみなは変なところで気を遣うから


でも、今気を遣われると正直辛い


たかみなの声が聞きたい


たかみなに会って抱きしめたい


色々な思いが募る


だけど、今となってはもう無理だよね


こんなことになるなら、告白しとけばよかった


このままだと告白して振られた状況と変わらないよ


たかみなとの関係が崩れたくなかったから告白しなかったのに


告白しないで関係が崩れちゃったら私が我慢した意味無いじゃん


私は鳴らない携帯を握り締めながら静かに涙を流した