ウェブトゥーン連載中の韓国版の和訳です。
日本語版からはネタバレになりますのでご注意を。
以下508話訳です。
(頭から血を流し、道路に倒れたヨヌを見下ろす小島兄弟)
小島兄:キム記者をこうして捕らえられるとは、思いがけない幸運だ。赤い紙の先を追う女だ。どこまで知っているのか確かめねば。指を何本か折ればすぐ吐くだろう。自業自得だな。
(小島兄の手がヨヌに迫る、その時、どこからか声がする)
声:た。
小島兄:ん?今何か聞こえなかったか?
小島弟:え?雨の音か何かだろう、早くやれよ。
声:た。
小島弟:!!俺にも聞こえた!
小島兄:ああ、聞こえたな。
小島弟:今のは誰だ!
(背後を見回すと、暗闇の道路の先に二つのライトが光る)
小島兄:〔トラック?!〕
声:た。
小島弟:あいつは!
(轟音と共に稲妻が照らし出したのは、ミス・キムの刺青をした屈強なあの男だった)
小島弟:地王・宍道圭作!!
宍道:ミス・キムを見つけてしまった。
小島兄:どうしてここが…
宍道:どうしてって、ミツバチが花を探し出すようなもんだ。俺たちがミス・キムを一人にしておくと思ったか?男二人で女の指を折るとは何事だ、韓国の鬼伝兄弟、オッサンのチ〇コも見てやらねばな。二人同時にひん剥いてやる。
(鬼の形相になる宍道)
宍道:もう安心だよミス・キム!ミス・キムは俺が守るから!
(ヨヌの顔が嫌悪に歪む)
(譲の前に立ちはだかり、髪をまとめる和民)
和民:あなたを超えなければ。〔相手は譲。つかれているとはいえあの譲だ〕
譲:俺を超えるだと?うれしいね。
和民:〔余裕はない、全力で行く!彼が回復する前に追い詰める!〕
(和民のカポエイラキックが譲を襲う)
譲:和民万造、焦ったな。戦いは終わりだ。
(和民の足の骨を譲の肘が砕く)
譲:完全に折れたぞ、お前の足はもう動かん。愚かな奴。緊張から出た焦りがこの結果を招いたんだ。
(和民を容赦なく殴打する譲)
譲:和民万造、俺の下に来い。結城の下では何も得られんぞ。俺がまた別の理想で生かせてやる。
(和民の前髪を掴み顔を近づける)
和民:譲、あなたは知らないんだ。
(回想:学校を去ろうとする和民に叫ぶ結城)
結城:和民万造!これで終わりにするのか!地獄のような現実が嫌なんだろ!どうにかして抜け出したいんだろ!僕はその方法を知ってるんだ!理想を買えるようにしてやる!
(振り返った和民は泣いていた)
和民:…ほんとに?
結城:え?
和民:ホントに君の言うとおりにすれば現実から抜け出せるの?僕が望む理想を買えるのか?
(現在:髪を掴まれたまま話す和民)
和民:あなたは知らないんだ、僕たちがどんなふうに生きて来たか。それにもう一つ、カポエイラは足だけじゃない。
(譲の顎を腕で張り飛ばす和民。譲もすぐさま殴り返す。激しく殴り合う二人)
和民:〔結城、心配しなくていい、死んでも赤い紙は持っていくから!〕
(回想:ロッカーで話す結城と和民、亜紀)
結城:必ず持ってきて。赤い紙は今僕らに絶対必要だ。でももっと大切なことがある、もし君たちの命が危なくなったり、深刻なケガを負った時は、ためらわず逃げてくれ。僕はね、君たちと一緒の現実はどうにかして生きられるけど、君たちがいなきゃ生きていく自信がない。
(ボロボロと涙を流す結城。にこりと笑う和民)
和民:ごめん結城、それは約束できない。僕は君に理想を生きられるようにしてあげたいんだ。
(現在:折れた足で譲にカポエイラキックを振り上げる和民)
和民:〔いいんだ、僕の足なんて何度折れてもいい!〕
譲:最高だ。
(だが譲がその足を粉砕する)
譲:だがダメだな、ダメなものはダメだ、覚悟だけで殺せるものなら炭次郎※も俺を殺せただろう。※真上健太の名を適当に覚えている
和民:勝つとは言ってません。
譲:え?
(折れた足をぐるぐると譲の腕に巻きつけ、他の手足で譲を締め上げる)
和民:〔僕が譲に勝つ勝算はゼロ。それでも僕が勝てない譲と全力で戦った理由は、勝つためじゃない〕頼むぞ!!!亜紀!!!
(動けない譲の腕を、飛び込んだ亜紀の膝がへし折る)
和民:〔腕一本折るためだ!〕
(だが亜紀の顔も苦痛に歪む。譲の腕の骨と同時に亜紀の膝の骨も砕けていた。譲が亜紀を殴り地面に叩きつけ、和民も亜紀も滅茶苦茶に殴打する。血を流し昏倒した二人を前に煙草に火をつける譲)
譲:殺す作戦に徹するべきだったな。腕一本折ったところでどうなる。
(折れた左手をだらりと下げ、右手で金庫を持って立ち去る譲。その足がピタリと止まる)
譲:このためか?
(譲の前に、三段棒を両手に持った聡が立ちはだかる)
譲:腕一本に命をかけた理由は。こいつに託したというわけか?
【ホステル 大パパ「磯野聡」】
譲:いや、こいつらに託したのか?
(譲が背後に目をやると、迫田が近づいてきていた)
譲:迫田充紀。
迫田:譲。
(迫田の顔が憎悪に燃える)
【ビッグディール No.1「迫田充紀」】
譲:吠えるな迫田。噛む犬は吠えない。
(頭上の木の枝からヨハンが譲を黙って見下ろす)
【ゴッドドッグ】
ヨハン:譲、今日はあんたの最期の日だ。
譲:…しまった、困ったな。あいつに会うまでは死ねないんだが。
(左右と上から3人に囲まれた譲)
508話 終わり。