ウェブトゥーン連載中の韓国版の和訳です。

日本語版からはネタバレになりますのでご注意を。 

 

 

以下493話訳です。

 

 

(回想:男巫女の屋敷を襲撃する前にスジンの話を聞いたソンジン)

 

ソンジン:もう一度言ってみろ。埼玉の母親はなぜ亡くなったんだ?

 

スジン:それは…

 

(話を聞いて驚き、ドラム缶で火を炊く)

 

スジン:…先生?急になぜ火を?

 

ソンジン:悪縁を終わらせる時だ。

 

スジン:悪縁?

 

ソンジン:これ以上被害者が出てはいけない、チョン・シンミョンをこのまま野放しにはできない。これ以上傍観しているわけにはいかない、腐った村を変えなければ。もう山に隠れはしない。

 

(そう言って男巫女の屋敷に向かうソンジン)

 

(天倆山の火の手を遠くから双眼鏡で見ている男がいた)

 

手下:…あれ?あそこは天倆の王の住処じゃあ…?

 

(手下が連絡をする。幹慈のスマホが鳴る)

 

角津:何だ。

 

手下:兄貴!天倆から報告が来ました!

 

【1世代 ソウルの王「角津幹慈」】

 

手下:天倆山のコンテナが燃えています!天倆の王に何かあったのでは?!

 

角津:そう簡単にやられるような奴じゃない。何か理由があるんだろう。

…ユク・ソンジン、ついに心を決めたか。〔だが妙だ、嫌な予感がする。直接行ってみなければ〕

 

(天倆の葦野原を訪れる幹慈。そこは男巫女の手下のヤクザたちが大勢倒れている)

 

角津:来るたびにおかしな村だ、巫女とヤクザが支配する村とはな。

 

(その時背後から派手なスポーツカーが迫る。反射的に飛び上がり車を叩き潰す)

 

角津:悪いな、ヤン車を見るとつい叩き壊す癖があって。ナ・ジェギョン。

 

(怒りに震えながら車から出てくるジェギョン)

 

【1世代 仁川の王「ナ・ジェギョン」】

 

ジェギョン:おいこの野郎、この車が何だと…!

 

角津:お前はなぜここに?地方の王ともあろう者が一人で?隙を見せれば俺に仁川を食われるというのに?

 

ジェギョン:そういうテメエも一人で来てんじゃねえか!もちろん来た理由はユク・ソンジンに会うためだ!テメエと違って俺はここによく来てたんでな!

 

角津:じゃあ奴も同じ理由か。

 

ジェギョン:誰だ?

 

(その時、ジェギョンの車を門馬が叩き潰す)

 

門馬:悪いな、クソ車が近づいたらついぶっ壊す癖が。

 

ジェギョン:近づいてねえ…動いてもねえだろ…

 

角津:安山からなぜここに?

 

門馬:こっちも天倆を監視してたからな。

 

(潰され白煙を上げる車の傍で呆然と座り込むジェギョン)

 

ジェギョン:俺の愛車のイニシャルNが…

 

門馬:ユク・ソンジンが動いて牽制しにでも来たのか?

 

角津:それもあるがソンジンの「あれ」が心配だからな。お前もそれが心配で?

 

門馬:…まさか。ただの山火事見物さ。

 

角津:素直じゃねえな。確かに俺たち以外の誰かがソンジンを倒すのは許せねえ。お前もやめておけ、石頭園之。車がそれ以上壊れたらジェギョンもブチ切れるだろう。

 

(車に頭突きしようとしていた石頭)

 

【1世代 水原の王「石頭園之」】

 

石頭:地方の王が4人も集まるとは、この機会に決着をつけようぜ。

 

角津:忘れたのか、石頭?天倆では戦わないと決めただろう。

 

(必死で壊れた車を動かそうとするジェギョン)

 

ジェギョン:お前ならできるイニシャルN!100万キロを走ったお前じゃないか!

 

池宮:燃料入れりゃ動くだろ。

 

(ボンネットに空いた穴に液体が注がれる)

 

ジェギョン:あ、サンキュー!

 

(それは池宮の小便だった)

 

池宮:満タンにすりゃいいか?

 

【1世代 大邱の王「池宮将功」】

 

角津:お前はなぜ来た池宮。

 

池宮:俺ぁソンジンに興味はねえ。あんたらが動いたと聞いて牽制しに来た。俺をのけモンにして同盟でも組もうってか?

 

(そのとき車の屋根をぶち割って、激怒したジェギョンが出てくる)

 

池宮:おぉww

 

ジェギョン:テメエらブッ殺す。もう我慢できねえ。天倆での不戦協定なんて知るか皆殺しにしてやる。

 

角津:よせジェギョン、数少ない俺たちの約束を破る気か?お前の車は俺が買ってやる。

 

ジェギョン:さすが角津幹慈!

 

角津:だが今、5人の王がそれぞれの理由でここ天倆に集まったわけだ。協力する柄ではないが大方目的は同じようだな。ユク・ソンジン。奴のところに行こう。

 

 

“注:この時期のビッグディール。

譲と淳介が来る前の短い黄金期が始まっていた。歴史あるビッグディールはサークルの時代にも存在していたが、ヘッドの羽柴悠心はビッグディールにしか興味がなく、ソウルのサークルを代表するソウルの王には無関心であった。”

 

 

(現在:男巫女の手下たちを殴り倒して行く門馬)

 

門馬:〔ケンカをしに来ただけだ。右拳だけ、ただその一つで勝ち続けて来たから、人々は俺を安山の王と呼ぶ〕

 

(手下のヤクザたちがバットやハンマーで石頭に襲い掛かる)

 

手下:このクソ野郎!

手下:どこのガキだ!

 

(すべての凶器を額でブチ折る石頭)

 

手下:あ…あり得ねえ、頭で!

 

石頭:〔ケンカは良い。俺はこの時代がいつまでも終わらんで欲しい!〕

 

(頭で手下をぶっ飛ばしていく)

 

手下:テメエら!

手下:ここをどこだと思ってる!

 

(こん棒で殴りかかる手下たちを手刀で滅多切りにする幹慈)

 

角津:〔7人。平凡な雑兵ども。変数がある確率は、ない〕

 

 

(数人の手下たちが警戒し敵を探している)

 

手下:どこに行った?!

手下:こっちに行ったはずだ!あっ!あそこだ!

 

(ふらふら歩いているジェギョンを見つける)

 

ジェギョン:イニシャルN…イニシャルN…俺の車を助けて…イニシャルNを助けて…

 

手下:よくわからんが弱ってるぞ!やっちまえ!

 

(襲い掛かった手下たち数人を簡単に倒しまたふらふら歩くジェギョン)

 

ジェギョン:俺のイニシャルNを生き返らせて…

 

(屋敷でその状況の報告を受ける男巫女)

 

手下:1世代のサークルの者たちです!地方の王たちが大暴れしています!ソンジンを助けに来たようですが、強すぎて歯が立ちません!

 

男巫女:人質をしっかり捕まえてろ!

 

手下:はい!

 

(埼玉や天倆ファミリーを捕らえているその手下次々にが吹っ飛ぶ。池宮が殴り飛ばしたのだった)

 

男巫女:人質がいるのになぜ…!

 

池宮:どうでもいい、俺の人質じゃねえからな。死んでもどーってことねえ。

 

(手下を踏みつけにして笑う池宮)

 

池宮:何してたんだ?遅っせーから先にひと暴れしといたぜ、虫けらども。

 

(到着した角津たちをあざ笑う)

 

門馬:誰が虫けらだ。

 

石頭:ユク・ソンジンはどこだ?

 

(頭や指から血を流しうずくまるソンジンを見つける)

 

ジェギョン:ラーメンはちゃんと届いたか?

※ソンジンの小屋の前に積んであった即席ラーメンの箱のこと

 

池宮:コンテナは何で燃やした?

 

ソンジン:おまえら…どうやって…

 

角津:ソンジン、お前どうした?いったい何があったん…

 

(その時、王たち5人は切り落とされ地面に落ちたソンジンの指に気付きショックを受ける)

 

ソンジン:こんな事になってすまない、切られずに済む選択肢もあったけど。

 

(回想:先ほどの伊崎との会話)

 

伊崎:俺たちの仲間になってください。俺たちは今4大クルーというのを作ってるだけど、それを管理する人材が必要なんです。

 

男巫女:あの野郎、急に何を…!

 

伊崎:4大クルーの管理者は未成年にと考えてたけど、君がしてくれるならもう一度考え直すよ。おそらく先に手に入れたあの二人より適任そうだ。

 

ソンジン:〔何を言うかと思えば〕

 

伊崎:どうです、4大クルーの管理者になりませんか?

 

ソンジン:〔未成年を搾取する犯罪者集団の仲間になれという事か〕

 

(ソンジンの指にギロチンの刃を当てる男巫女)

 

男巫女:これでも叫び声を上げないか。

 

伊崎:俺たちの仲間になれば助けてあげます。俺の味方になると言ってください。そうすれば彼ら全員を倒してあげましょう。

 

(現在:悲しげに笑って見せるソンジン)

 

ソンジン:そんなやつらと手を組めるわけないじゃないか。

 

(その顔を見て、こみ上げる想いに押し黙る5人)

 

野暮:おお~おっかねえ。お前らがあの1世代って呼ばれてる奴らか?

 

【0世代 前迫田甲竜組「野暮助蔵」】

 

野暮:アイツが門馬達治とかいう奴か?拳の使い手だと噂には聞いてるよ。だが果たしてオジサンに通用するかな?オジサンが誰だか知ってるよね?0世代。お前らがどれだけ強いと言ってもしょせん1世代。あの時代をくぐり抜けてきた俺たちには勝てねえよ。あの頃はお前ら程度の奴らなんてゴマンと居た。コレだよ!

 

(門馬の顔面に拳を叩きつける野暮。だがすぐさま右拳で返り討ちに地面に叩きつける)

 

門馬:年寄りは口数が多くてうるせえ。一度しか言わん、ユク・ソンジンの手足の指は誰の仕業だ。

 

(5人の王たちがにらみつける)

 

大艶:ラッキーパンチが当たったか、縁起でもねえ奴らだ。だが拳の先輩に拳を振るう気か?

 

保良:テメエには躾が必要だな。

 

門馬:頼むぜ先輩、やれるもんなら。

 

【1世代 安山の王「門馬達治」】【0世代 前迫田甲竜組「保良与太郎」】

 

大艶:最近の若いもんは礼儀を知らん。

 

池宮:うるせえな老いぼれ。

 

【1世代 大邱の王「池宮将功」】【0世代 前迫田甲竜組「大艶出」】

 

角津:石頭園之、ソンジンを守れ。俺はあの二人を倒す。

 

(幹慈の前に立ちはだかる小島兄弟。眼鏡をはずし握りつぶす幹慈)

 

角津:久々に、少々頭に来たんでな。

 

【1世代 ソウルの王「角津幹慈」】

 

(ひとり縁側に座り思案するジェギョン)

 

ジェギョン:がっかりだな、ソンジンの手足の指が切られるなんて。病院行っても無いのが普通だから付けてもらえねえかもだし、損傷がひどくて付けられねえかもだし、困るなあ参ったなあ。

そうなったらソンジンを仲間に入れる理由が無くなるじゃん、最強のサークルを作ろうとしてたのに。指を切るなんて、うちの仁川じゃあるまいし。

でもあれだけソンジンがやられるなんて驚きだ、他の奴らじゃねえな、アンタと戦ったんだろ?坊主。

 

(縁側の隣に座っていた伊崎に声をかける)

 

伊崎:ええ。

 

ジェギョン:なかなかやるね。

 

伊崎:皆それぞれ相手を見つけましたよ。

 

ジェギョン:それがどうかしたか?

 

伊崎:俺たちも戦わないといけない雰囲気でしょう。

 

ジェギョン:アンタは俺に勝てねえと思うよ。

 

伊崎:勝てるでしょ。

 

ジェギョン:いや無理だね。

 

伊崎:大した事なさそうだけどな。

 

ジェギョン:へえ?今日は俺の愛車がオシャカになって、俺のことザコい奴に見えるわけだ。いいぜ、じゃあ一度やってみようか。ちなみに言っとくが、仁川は天倆ほど甘かねえぜ?

 

(ニヤリと笑うジェギョン)

 

【1世代 仁川の王「ナ・ジェギョン」】

 

 

493話 終わり。