ウェブトゥーン連載中の韓国版の和訳です。

日本語版からはネタバレになりますのでご注意を。 

 

 

以下489話訳です。

 

 

(泣きながら少女がジェウの元に駆け込んでくる)

 

少女:ジェウお兄さん!!

 

ジェウ:スジン?キム・スジン?何慌ててるんだ?※少女の名はキム・スジンだったようです笑。以下スジンとします。

 

スジン:大変です!

 

ジェウ:大変?

 

スジン:貴仁お兄さんが一人で巫女の家に殴り込みに行ったの!

 

ジェウ:何だと!なんでいきなりそんなことに!埼玉が巫女の家になんで殴り込む!生贄にされた復讐か!?

 

スジン:そ、それは…!私が言ってはいけないことを…!だから貴仁お兄さんが巫女の家に…!

 

(駆け出すジェウ)

 

スジン:お兄さん!?

 

ジェウ:俺、先に行ってみる!お前は先生に伝えてくれ!

 

スジン:一人じゃ危険です!

 

ジェウ:心配すんな!俺はパク・ジェウだぜ!〔埼玉、頼む、誰も殺すなよ!〕

 

(その頃、埼玉は手下を次々と血祭りにあげていた)

 

手下:ぐわああ!!

 

埼玉:〔母さん。母さん〕

 

(小島の側近の二人がそれを見ていた)

 

側近1:生贄の埼玉貴仁?

側近2:ずいぶん強くなったな。実力を見てやろう。

 

(埼玉に飛び掛かる二人)

 

埼玉:〔ごめんな母さん。何も知らずに今まで悪口を言ってごめん〕

 

(二人まとめて両手で顔を掴み投げ飛ばす。その時背後から声がする)

 

男:何だ?外が騒がしいな?

 

埼玉:〔韓国語?!ヤクザじゃない!チョン・シンミョンか!〕

 

(障子の先に見えた人掛けにダッシュし、障子を開ける)

 

埼玉:〔お前は俺が殺す!〕

 

 

男巫女:来たか。茂昭。

 

(男巫女の部屋に現れたのは、埼玉ではなく小島兄だった)

 

男巫女:外が騒がしいな。

 

小島:埼玉が来たようです、怒り狂っているようで。

 

男巫女:そうか、ようやく母親がなぜ死んだか知ったようだな。

 

小島:俺が始末しましょうか?

 

男巫女:いや、お前が手を下す必要はない。もうずいぶん金を払ったのでな。

 

(その頃、戸を開けて入った埼玉の目の前には、3人の女を侍らせて酒を飲む保良与太郎がいた)

 

保良:驚いたな、女の子かと思ったのに。

 

男巫女:〔与太郎に任せよう〕

 

保良:確かにこの俺でも4人の相手は大変だ。で、その目は何なんだ?瞳孔過多症?お前まさかアイツの…いやあの男に子供がいるはずがない。

 

埼玉:おい、チョン・シンミョンはどこにいる。

 

保良:チョン・シンミョン?どこって、俺がチョン・シンミョンだが?

 

(埼玉が膳をぶち割る)

 

女:きゃあああ!!

 

保良:…おい、何しやがる。

 

埼玉:お前はチョン・シンミョンの味方だな?何も知らんだろうからお前は見逃してやる、だから正直に言え。男巫女はどこだ。

 

保良:ずいぶんお怒りだな、チョン・シンミョンに親でも殺されたか?悪いがそれでも小僧、お前は今日チョン・シンミョンを殺せない。奴は俺たちを雇った、というわけで俺たちは戦う運命なんだよ。そして一番大事なことだが、俺がこの世で一番嫌いなものが2つある。その条件にお前が当てはまっててな。

一つ目は男だってこと。

 

(保良の顔面にパンチをブチかます)

 

埼玉:二つ目は?

 

保良:二つ目は、ガキだ。

 

(埼玉の拳を受けながらせせら笑う保良)

 

保良:ってのは、チョロすぎてホラを吹く必要もないからだ。

 

(埼玉の顔面を膝蹴りし、背中を両肘で打ち付ける)

 

保良:力はあってもお前はダメだな、戦いには技術と経験が必要なんだ。

 

(せせら笑う保良の顔色が変わる。埼玉が保良の腰を掴んでいた。腰骨を掴み、壁や床に叩きつける)

 

保良:〔まわし?シルムか?!平凡なシルムじゃない!骨を掴んだあの男のシルムだ!では本当なのか?ジン・ムジンの息子!?〕

 

(腰骨を掴んで持ち上げる埼玉の姿がジン・ムジンの姿と重なる。ドオン!と激しく叩きつける音が響く)

 

 

(男巫女の屋敷の前に未玖と天倆ファミリーの4人が駆け付ける)

 

手下:何だ?ここがどこか分かってて来たのか?

 

ジェウ:みんな、集まったな?

 

テボン:ああ、でもここで間違いないのか?みんなで何しにここへ?

 

ウソク:今からでも遅くねえ、家に帰ろうぜ。

 

未玖:埼玉がここに居るの?

 

(その時、音を立てて戸を破り埼玉が吹っ飛んでくる。倒れた埼玉を助け起こすジェウたち)

 

ジェウ:埼玉!

テボン:しっかりしろ!

 

ジェウ:大丈夫か!一人でここで何してんだよ!

 

埼玉:お…お前らは早く帰れ、これは俺の問題だ。

 

ジェウ:何だと!?

 

埼玉:俺が終わらせなきゃなんねー問題なんだよ。

 

(保良が再び迫ってくる)

 

保良:こっちへ来い小僧、大人にシルムを掛けたな?

 

テボン:埼玉!

ヒョンジェ:どういう状況なんだ!

 

埼玉:わかったんだよ。

 

ヒョンジェ:え?

 

埼玉:俺の母さんが死んだ理由が分かったんだ。

 

未玖:お母さんの?!

 

埼玉:死にたくて死んだんじゃなかった、俺を置いて逃げたんじゃなかった。チョン・シンミョンのせいで死んだんだよ。今日奴を殺さねえと、何してでも奴を倒さねえと、そうでなきゃ俺は生きて行けねえ…!

 

(男泣きする埼玉)

 

ジェウ:わかった。

 

埼玉:え?

 

ジェウ:今から天倆ファミリーはお前と一心同体だ。同じ先生を仰ぐダチだ、決してお前独りに背負わせねえ。今のお前では危なっかしい、復讐でもなんでも俺たちの助けが必要だ。お前がたとえ人を殺してもついていく、それが真のダチってもんだろう。…って言うとでも思ったか!!

 

(未玖が埼玉を担ぎ、みんなでその場から逃走する)

 

ジェウ:バカかお前!!なんてことするんだ!死にてえのか、気でも狂ったか!こんな大勢のヤクザ相手にどうする!

 

(その後方で、男巫女がヤクザたちに命令する)

 

男巫女:…ほかの奴らは逃がしてもいい、だが埼玉貴仁だけは生け捕りにして連れて来い。奴はこの私が直接殺さねばならない。

 

(ヤクザたちが一斉にジェウたちを追いかける)

 

ヒョンジェ:どうする、ジェウ!!!

 

ジェウ:俺が知るか!!〔最悪だ、あんな大勢相手に戦うのは自殺行為だ!奴らが体制を整える前に逃げなきゃ!〕門だ!まずは門から出るんだ!

 

(出口に向かい走るジェウたちの行く手をヤクザたちが遮り、瞬く間に囲まれる)

 

ジェウ:〔もう包囲された!?〕

テボン:クソっ!

ウソク:あっという間に囲まれた!

ジェウ:〔ちくしょう、これで終わりか!〕

 

(ジェウたちに飛び掛かるヤクザたち。その足が引っ張られ、地面叩きつけられる。驚く一同の前に現れたのはソンジンだった)

 

ジェウ:先生!!!

 

ソンジン:行け。

 

ジェウ:でも…!

 

ソンジン:行けと言ってるだろう!!!

 

(慌てて走り出す埼玉やジェウたち。皆が逃げるとソンジンは門の閂を中から下し、捻じ曲げて閉める)

 

男巫女:ユク・ソンジン、これは何の真似だ?「赤い紙」を渡す代わりに生かしてやれば、よくもこんな裏切りをしてくれたな?

 

ソンジン:俺も聞いたぞ。

 

男巫女:何?


 (回想:スジンとソンジンの会話)


ソンジン:もう一度言ってみろ。埼玉の母親は何で亡くなったんだ?

 

スジン:それは…。

 

(ソンジンが少女の言葉を聞いて驚く。現在:男巫女と対峙するソンジン)

 

ソンジン:弟子の母親が亡くなったんだが。

 

男巫女:弟子?

 

ソンジン:それを見過ごす師匠がどこにいる?

 

男巫女:この野郎…恩を仇で返すとは。

 

ソンジン:俺を強くしてくれたのはそこの夜叉たちじゃねえ。ジン・ムジン、埼玉の父親だ。俺は彼の息子を守るだけだ。

 

(そこに現れる保良たち3人)

 

保良:ほう、自分から飛びこんでくるとは、探す手間が省けたな。

 

【0世代 前迫田甲竜組】

 

大艶:ジン・ムジンの弟子だと?

 

【0世代 迫田甲竜組「大艶出」】

 

野暮:そりゃあ気を引き締めてかからねえとな。

 

【0世代 迫田甲竜組「野暮助蔵」】

 

保良:人1人死んでもおかしくねえ。

 

【0世代 迫田甲竜組「保良与太郎」】

 

小島弟:俺たち全員に勝てるかな。

 

【0世代 山崎派「小島裕昭」「小島茂昭」】

 

(5人に囲まれるソンジン)

 

小島兄:1世代の小僧。


(ソンジンは目を閉じ、暗い空を見上げる)

 

【1世代 天倆の王 六王 「ユク・ソンジン」】

 

 

489話 終わり。