ウェブトゥーン連載中の韓国版の和訳です。

日本語版からはネタバレになりますのでご注意を。 

 

 

以下471話訳です。

 

(ドオンドオンという不気味な重い音が響く)

 

元弥:〔なんだ?〕

 

東郷:これは?

 

バスコ:どういうことだ?

 

元弥:…あの薬剤師が出している音か?

 

イ蛍介:薬剤師?

 

元弥:暴走したお前を制圧した奴。白衣を着てたが医者じゃなさそうだった。

 

イ蛍介:僕が白衣を着た人と戦ったって?萩間真栄…?

 

元弥:名前は知らん、お前を制圧したらすぐ消えた。

 

イ蛍介:消えたってどういうこと?

 

元弥:発作が来そうだと、薬が要ると言って自分の実験室に戻ったぞ。

 

イ蛍介:…気絶してる間にそんなことが。…ちょっと待って〔そいういえば?〕四宮!

 

(ぶーちゃんの体で目の当たりにした四宮を思い出す)

 

元弥:あの黄色髪の奴か?お前と戦って結構なケガしてたぜ、早く行ってやれ。

 

(慌てて駆け付け、四宮を抱き起す)

 

イ蛍介:四宮!四宮しっかりして!僕、蛍介だよ四宮!僕正気に戻ったよ!だからしっかりしてくれ四宮!しの…

 

(涙する蛍介の頬を四宮の手が包む。その顔は穏やかにほほ笑んでいる)

 

イ蛍介:よかった…四宮…

 

東郷:元弥。

 

元弥:…東郷。

 

東郷:俺は迫田さんを探しに行く。

 

元弥:ああそうだった、お前の目的は迫田探しだったな。

 

東郷:迫田じゃなく迫田さんだ。

 

元弥:…ありがとう東郷。

 

東郷:言いたいことはたくさんあるが、今度また会おう。次は俺が勝つ。

 

元弥:次もお前は俺に勝てねえよ。

 

(東郷の拳に元弥も拳を合わせ、別れの挨拶をかわすと東郷が立ち去る)

 

(そこにヨハンを担いだ流星が入ってくる)

 

流星:ふう、お前らここにいたのか。

 

イ蛍介:流星!ヨハンを救出できたんだね!

 

流星:ああだがまだ薬の影響がのこってるようだ…ところでお前は何したんだ!?四宮は何で瀕死の重傷になってんだ!

 

イ蛍介:あ~四宮?まあ事情があってさ!

 

流星:適当にごまかすな!…救出すべき奴はもう救出したな、俺たちもうこっそり家に帰っていいんじゃね?

 

バスコ:ダメだ。

 

流星:バスコ!?

 

バスコ:ここまで来て、楽に帰るわけにはいかない。目的を果たしても第1系列会社が残っている、悪い奴らを懲らしめるまで家には帰らん。

 

帝一:その通り!

 

(迫田と白窪を担いだ帝一が入ってくる)

 

バスコ:おお!黄金帝一か!

 

帝一:兄さんたちをこんな目に遭わせた第1系列会社!復讐するまでは一歩も動きません!

 

イ蛍介:迫田はどうしたんだ!?

 

帝一:疲れ切ってさっき寝てしまって!

 

(玄慈も入ってくる)

 

玄慈:まったくだ、帰るってどこに帰るんだよ。

 

イ蛍介:玄慈!

 

(移動式ベッドに文慈と安城を乗せて来ている)

 

玄慈:好きでなくとも兄貴は兄貴だ。兄貴をこんな目に遭わせた奴らを置いてどこへ帰れと。

 

帝一:あんなベッドあったのか!?ああ、重いのに背負ってきて無駄骨だった!

 

玄慈:バーカ。

 

元弥:結局、皆残って第1系列会社の最後を見届け…〔ちょっと待て、聡は!?〕

 

(バスコと戦ったはずの聡を思い出す)

 

元弥:バスコ!聡はどうしたんだ!

 

バスコ:聡?

 

元弥:聡を最後に見たのはお前だろ!

 

バスコ:俺も知らん。

 

元弥:何だと!?

 

バスコ:戦った聡とは仲直りをして別れた。俺は上の階に上がり、聡は降りて行った。まさか聡に会えなかったのか?

 

元弥:そうだよ!まったく聡を見てないん…!

 

(ハッと気づき辺りを見ると、バスコやイケ蛍介たちはいつの間にか大勢の救急隊員にぐるりと囲まれていた。気絶しているヨハンたちを守るように立つ蛍介たち)

 

イ蛍介:〔非常階段で一姟会の兵力が降りてきたのか。体制を整理するのに時間がかかりすぎた〕

 

バスコ:…蛍介。

 

イ蛍介:…ああ、数が多い。第1系列会社の全戦力を率いてきたようだ。〔あっという間に包囲されてしまった。体力の回復中に一姟会が来るなんて!状況はかなり不利だが戦わなきゃならない。そうすると今戦える味方はこれだけか!〕

 

(背中合わせに立つイ蛍介、バスコ、元弥、流星、玄慈の5人)

 

元弥:敵の数が多すぎる、作戦はあるか?

 

イ蛍介:思い出したことがある。

 

元弥:何だ?

 

イ蛍介:今、僕らは皆体力がないだろう?

 

元弥:当然だ。

 

イ蛍介:そのうえ僕らは守りながら戦わなきゃならない。この不利な状況を打開するための方法はただ一つ、大将を狙う。

 

元弥:大将?

 

イ蛍介:そうだ。真白一心を捕らえれば戦いは終わる。

 

(救急隊員たちの後ろにいる真白一心)

 

イ蛍介:真白を捕らえれば第1系列会社は…〔待てよ、どうしたんだ?真白の表情が!?〕

 

(真白は激しい焦りの表情を浮かべている)

 

真白:〔間違っている。何かが間違っている。こんなはずはない…!〕いったいどういうわけです?

 

元弥:え?

 

真白:どうして立ってるんです?

 

イ蛍介:立ってる?…足があるから…?

 

真白:いいえ僕が言ってるのは、今なぜ生きているのかということです。

 

(ぽかんとした表情でいう真白)

 

イ蛍介:…え?敵を皆倒したから生きてるんでしょ。

 

元弥:アイツどうした?

 

バスコ:俺より馬鹿だ。

 

流星:頭いいっていってなかったっけ?

 

帝一:殴られると思って気でも狂ったかな?

 

(混乱し頭をかく真白)

 

真白:…敵を皆倒した?おかしいな?そんなはずないぞ?計算は確かなはずだが?ああ!もしかして、“あれ”と会えなかったんですか?

 

(その時、元弥が救急隊員たちを殴り飛ばす)

 

元弥:なるほど、真白の計画に変数が生じたんだな。

 

(流星も隊員たちを殴り倒す)

 

流星:ならこれ以上見てる必要はねえ、このまま真白を捕まえようぜ。第1系列会社は今日で終わりだ。

 

(真白はまだ考え込んでいる)

 

真白:〔なぜだ?なぜ会えなかった?〕

 

(帝一が真白に突進する)

 

帝一:真白は黄金帝一が引き受けます!見守ってください征士さん!兄さんがエアコンなら俺は扇風機!

 

真白:〔なぜ会えなかった?いったいなぜ〕

 

帝一:強風!

 

(真白に飛び掛かる帝一。考え込んだまま微動だにしない真白の背後から、突如現れた巨大な手がその顔をつかみ地面に叩きつける)

 

真白:〔今更到着したのか?〕

 

【一姟会 第1系列会社「No.1」】

 

(現れた怪物に驚くイケ蛍介たち)

 

真白:〔傷がある。誰かと戦っていたからアライドと会えなかったんだ。いったい誰がアライドのために戦った?いったい誰がNo.1の足を止めた?〕

 

(No.1が拳で床を叩き咆哮する)

 

No.1:うおおおおお!!!

 

真白:〔いったい誰が、命がけでNo.1を止めたんだ?〕

 

(元弥がNo.1に飛び蹴りしながら宍道と戦った時を思い出す)

 

元弥:〔あいつは何だ。いったい何なんだ。あの怪物を思い出させる!〕

 

(No.1の恐ろしいパンチで遠く飛ばされる元弥。さらに流星に殴りかかる。クロスした腕で受けるがこらえきれない流星)

 

流星:ヤバい…!〔この破壊力は、坊主!?〕

 

(その勢いのままバスコを打ち飛ばす)

 

バスコ:カハッ…!〔強い、プラタックのようだ!〕

 

(次に玄慈を地面に叩きつける)

 

玄慈:〔ちくしょう、幹慈兄さんがいれば!〕

 

(倒れてピクリとも動かない元弥、バスコ、流星、玄慈。それを目の当たりにしたイケ蛍介は呆然と立ち尽くす)

 

イ蛍介:ありえない…なぜこんな…〔みんな一撃で終わるなんて!〕

 

真白:プッ。

 

イ蛍介:〔真白一心!?〕

 

真白:あははははは!

 

イ蛍介:何が可笑しいんです?

 

真白:ああ失礼、どうにも笑いを堪えきれなくて。結城が僕に忠告してくれてたんです。アライドが来るから用心しろ、第3系列会社も第4系列会社もみんなやられた。僕の王国である第1系列会社も崩されるかもしれないから万全の準備をして待っていろと…独り真剣だった結城が可笑しくて!あんなに心配して備えろって何に備えろと!僕の王国が崩れるって何!あれほど結城が心配してたアライドは!僕らの戦力に傷一つつけられないのに!

 

(No.1が咆哮する)

 

No.1:オオオオオオ!!

 

真白:第1系列会社にほかの幹部は必要ありません。No.1一人ですべてをしてくれるからです。

疲弊していたから負けた?馬鹿を言わないでくださいアライド。あなた方は体力が万全でもNo.1には勝てない。僕の王国は誰も倒せない。一姟会を含む、4大クルーでも同じです。

 

(No.1が流星を踏み潰そうと足を振り上げる。そこに割り込みその足を蹴り止めるヨハン)

 

ヨハン:黙って聞いてりゃなかなか癪に障ることを言うね。アライドはともかく4大クルーも相手にならないだと?俺が?いつ?江北は誰にも負けたことねえぞ?

 

【江北 ゴッドドッグ】

 

ヨハン:あんなこと言われて黙ってられるか?

 

迫田:ああ、無理だな。江北に遅れるのは恥だ。

 

(迫田も立ち上がり手袋をはめる)

 

【江西 ビッグディール】

 

白窪:4大クルーにそんなこと言っちゃ困りますねえ、曲がりなりにも俺が夢を育ててきたところなんで。江南を無視しないでくださいよ。

 

(白窪が狂気の表情で真白の背後からささやく)

 

【江南 前一姟会】

 

迫田:…やはりお前か、この怪物の相手をして時間稼ぎした奴は。ご苦労だったな、江東。

 

(息を切らし血だらけで現れる聡)

 

【江東 ホステル】

 

ヨハン:今は組むが癪だな、こいつらとチームなんて。

 

迫田:ヘバってる奴は抜けろ、足手まといだ。

 

白窪:みんなわかってますよね?何と戦うのか。

 

聡:言っとくが、鬼と戦ってるみてえだったぜ。

 

迫田:行くぞ、一時的な連合だ。奴のレベルは文字通り測定不能。これまで戦ってきた相手の中で一番強いかもしれん。油断すればやられる、気をつけろ。見せてやろうぜ、俺たちが何者なのかを。

 

【4大クルー】

 

 

 

471話 終わり。