50代ひきこもり「 孤独死 」だけは避けたい・・・ | 一般社団法人みらいのブログ

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 50代ひきこもりニート。考えたくない老後。「 孤独死 」だけは嫌••


 

先月に引き続き、中高年ひきこもり問題の「具体例」をあげてみる。暗くて重いテーマであるがあえて取り上げてみた。 深堀りすると、就労・年金問題も絡んでるようだ。

 

 

『ひきこもり 50代息子と 70代の母親と2人暮らしのケース。』

 

・ 理想 と 現実

 

男性は「長く働いてきたのは非正規アルバイト。体に負担のかかる仕事ばかりで、どんなに頑張っても、月給は20万円に届かない。結局転職の繰り返し。精神疾患を患い自宅にひきこもりました。」と言う。

 


・ 自己否定 と 将来への不安

「ウチしか居場所がない。年を重ねて、就労が難しいこともわかっている。結婚は絶望的でしょう。もう自信がない。これからの生活や老後を考えたくない。頭が痛くなる」。


・ なぜそこまでに至ったのか?

 大学卒業後、正社員の仕事についたが、人間関係の問題などで退職。 30代後半〜10年間、介護や警備など非正規アルバイトの仕事を続けた。 勤務先は10社 以上変わった。

「 正社員になって自立して、家庭を持ちたい 」 と思い、履歴書を何通も送ったが、年齢のせいか面接にも至らなかった。男として情け無いかもしれないが、母親の年金と自身の障害年金が頼みの綱。 

数年前に心を病みひきこもり状態になり、今も治療を続ける。

 


・ 介護 と 老後 

「非正規アルバイトでは無くて、安定して働ける仕事を増やしてほしい。お給料は少し安くても、働くことさえできたら、老後不安は何とかなると思う。」

 

 

・・・ ここまで、とある 「 中高年ひきこもり が居る家族 」 を、一例として挙げてみた。

 

 

 

 おそらく、男性が国の政治へ望むのは、仕事の中途採用のハードルを下げてほしい、 「中高年でも病気でも、お金を稼げる再チャンスが、当たり前にある社会の再構築して欲しい」 という事だろう。

 

※ 2018年の統計データでは、非正規雇用は、2120万人おり、10年前から約350万人も増え働く人の4割に。 驚く事に非正規パートが増え、正規雇用減っている。

 

自分の生活と同時に親の介護も、ひとりで考えるのは大変だろう。

数日前話題になった、「老後2000万円問題」のニュース。(関連記事 → https://www.lifehacker.jp/2019/06/20million_yen_by_old_age_money_plan.html

年金問題も織り交ぜると、親世代もだが自身の将来の年金も減額され心配だ。本業と+αで蓄えをしないと、老後の生活は厳しい。老後あてにしていた年金は破たんしてしまうのだろうのか?

 

 

ただ、上のケースの男性の場合、対人恐怖症に陥りやすい不安定な気持ちに飲み込まれず、就労への意欲があるだけせめてもの救いだ。

 

 

 

   簡単ではあるが、僕のケースも話そうと思う。

 僕も元ひきこもり。自立のために仕事をがんばったが、ノイローゼと不眠症になり退職。数年は病院に通所する毎日。とても長い休養だった。体調が良くなったのか、強迫観念なのか。急に世間体が気になりだし、就労支援事業所にとりあえず通おうと、ふと思った。それからの行動は早かった。

 
 

一歩踏み出す勇気、勢いもあったが、多くの人達のサポートのおかげだ。

 

 

 

自分では気が付かないだけで、多くの手助けがあったと思う。 なんせ、社会復帰の恐怖と不安を払拭するには、年齢を重ねるとホント大変年を重ねるごとに、社会というバケモノはデカくて攻略しにくい。ひとりで引きこもり脱出は無理だったと思う。

 

 

 

・・・ネットを流し見してたら、こういう深刻なケースもあった。

 

56歳  ひきこもり 衰弱死  』

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190807/k10012026481000.html

役所の支援員が 定期的に訪問しながらも、何というていたらく。行政の情けない実態だ。

 

 

   様々なケースをまとめてみると、ひきこもりの人たち全員ではないが、個々が持ってる劣等感、こだわりとの折り合い方、迷い苦しみに呑み込まれ脱出方法が解らなくなるなどで、悩んでる人は多い。 今のままではダメになってしまうと焦り、変わりたいでも変われない迷いと不安がある

対人恐怖も多く、人が怖い とか 会いたくないなどの声も聞く。でも、それは 社会や人への全面的な拒否だけばかりでない。

人とふれあうことへの期待や、今よりもステップアップしたいという思いが心の底にあるように思う。

経済的自立も重要だが、 サポートする側は、その様々な気持ちを否定せず、それぞれに寄り添った支援を行っていくことが重要だと感じた。

 

 

 調査結果をどう生かすか

 

 

推定100万人以上の、中高年ひきこもりニートの存在がわかってしまった以上、早急に関係する家族と、政府関係者、自治体、医療機関などが集まり話し合う場を早く創り、対策に取り組んで欲しい。この国の雇用問題と、老後の年金の問題とも関わっているのだ。

 

そうしないと、数年後には、親を失ったひきこもりたちの 「孤独死」 が、大きな社会問題になってしまう。

 

行政側もひきこもりの方々に対し、もっと積極的に 「社会とのつながり」 を提案、促していく方向性も模索しないと、公務員の存在意義を疑う。もっと中高年ひきこもり問題に本気でとりくんで欲しい。
 

 

 

 

by  のえる




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