ここ最近、テレビをつけるとどのチャンネルを変えても、この手ニュースばかりで、もううんざり。。。
スクールバスを待つ小学生に次々に襲いかかり、両手に持った刺身包丁で、およそ20人を殺傷した凶悪犯、51歳の男。自殺した犯人は、ひきこもりだとニュースは報じてた。
また、44歳の長男を、自宅で刺したとして殺人未遂で現行犯逮捕された、元農林水産事務次官の、父親容疑者。死亡した息子さんについて「引きこもりがちで、家庭内暴力もあった」 という。
２つともゾッとするニュースだ。そして両方の事件の共通点は「ひきこもり」。。。
私が気になるのは、別にある。
テレビ報道の持ち上げ方に虫唾が走る僕は、「ひきこもり」をキャッチフレーズのように乱用しすぎなこと。
ひきこもりに安易で「妙なレッテルを張る」マスコミやメディアに苛立ちを感じずにいられない。
昔から社会の仕組み上、ひきこもりの人達は一定数でてくるもの。また、時代の流れも関係していて、企業の合理的経営で機械化は進み ( IT技術、AIなどの積極的な活用など )、
人員削減で仕事がなくなる。 長期にわたり無職状態になる人たちが今後どんどん増えていっても、なんらおかしく無い。
偏ったテレビ報道のせいで、仕事をしない無職は「犯罪者予備軍」みたいに、一般の視聴者へ思わさせるのはいかがなものだろうか？
好きで引きこもっている人ばかりではないだろう。当事者も何かしら苦しんでる可能性もある。精神的なもの？身体的な事？それとも過去や人間関係？家庭の問題？事情は様々あるはず。
少し話はズレるが、重要な社会問題の一つとして「8050問題」も、ご存知だろうか？
簡単に説明すると、中高年のひきこもりの人と高齢の親が、生活に困窮するケースの事だ。
実際、日本全国各地ではっきりと形にあらわれて存在している。
ゆいま〜る精神の強い沖縄でも、結構多い。ぼく自身の知り合いにも実際おり、どんどん年老いて身体が不自由になって親の面倒を見るのが、大変だという。親の通院の付き添いやらで、作業の休みを取ったりする。
結局、日本の抱える課題の 「少子高齢化による介護問題」 も絡んでいるのだ。
先日、内閣府が 「高齢化ひきこもり」 の存在の調査結果を、公表した。
調査では、40～64歳の中高年で引きこもりの人は、推計61万人で、若年層（15～39歳）の、約54万人を上回まわってしまったとのデータ。
きっかけは、仕事の退職が最多の36％で、期間は7年以上が半数近くを占めた。簡単に言うと高齢化ニートの増加である。それも年々増えてる。
これらの問題を巡っては、本人や家族への支援が急務とされ、国は2009年度から、都道府県と政令市に相談窓口を設置。訪問支援などもしているが、引きこもりの長期化で親子関係は硬直し支援を拒むなど、行政の介入が難しい場合が多いのが現状だそうだ。
内閣府の調査データはいったん置いといて、悲惨な事件に話を戻そう。
今回のスクールバスの小学生を狙った事件は、非道で自己中心的な大事件になってしまった。 それと親に殺されたニート息子。両方とも、もう家族だけで何とかしようというレベルをとっくに越えてたのではと思う。
またニュースでは、当事者団体など 「ひきこもり」と犯罪を結び付けるような「偏見」が広がることに懸念の声が上がっていた。
川崎市の事件の犯行後に自殺した容疑者が引きこもりがちだったことに加え、引きこもりとみられる長男を父親が刺すという今回の事件が発生で、関係者は 「引きこもりという言葉でひとくくりにせず、1人1人の姿を見てほしい」 と訴えている。
この日本の社会問題を、家庭内や関係団体だけで解決するのは難しい重要な問題を、政府は相談窓口の設置だけで済まさないでほしい。
対応主義の政治家含む公務員は、グローバル思考で柔軟な頭で考え、先手先手で、日本の課題に取り組んで欲しい。そして、今後このような悲惨な事件を起こさないように直ちにしないと、また同じような事件が起きてもおかしくないと思う。
長期ニートやひきこもり、様々な問題が絡んだこの事件。 皆が置き去りにした課題のツケはいったい誰が払うことができるのだろうか？
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by のえる
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