ありがとう親父の坪倉正明です
すっかり秋ですね
朝晩かなり涼しくなってきました
大笑いしたら暖かくなりますよ
一緒にいかがですか？
あちゃー オカンに何て言おう⁈
「痛っー‼︎」
「ヤバ 死ぬ！」
指先から
水道をおもっきりヒネった程
血が流れてる
白のTシャツが
見る見る 真っ赤になった
「どないしたんや⁉️」
「いや 何でもない」
「何でもないことないやろ‼︎」
「何でもない言ってるやろ‼︎」
工場には
こんなギアーが回っている
その日
ハードな仕事をした俺は
フラフラになっていた
そして目に入ったのが
回転するデカイギアー
昔の扇風機
真ん中が空いていた
回転する扇風機を指で触ったり
回転を止めた人もいると思う
工場のデカイギアーを見た時
うわー こんなん挟まれたら
ミンチになってまうでぇ
とか思いながらも
チョンと触りたくなった
ゆっくり回るギアー
チョンと触って
「ほら 大丈夫や」
そのはずだった
デカイギアーは角張っていて
俺は手袋をはめていた
触った瞬間
角張っている所に手袋が引っかかり 手を持っていかれた
「痛っー‼︎」
ドアに挟まれた感じの痛み
「イタタ いらん事した」
ジャーー⁇
何の音？
下を向いて ビックリ
こんな出るのかという程
もの凄い勢いで血が噴き出す
ギアーにちぎれた手袋が回っている
手袋を取って見ると
中から 俺の指が出てきた
指がちぎれたんや‼︎
「あちゃー
オカンに何て
言おう⁈」
真っ先に そう思った
血の海になり
意識もうろうとしてきて
色が消えた
病院に直行して
なんとか命は助かった
しかし俺の人差し指は
切断された
今は こんな感じ
ハナクソ〜‼︎
ギャクに使えまっせ‼︎
子供が小さい頃は
ハナクソホジったら
父ちゃんみたいに指なくなるでぇ
とか言って ビビらせた
そんなことより
あんなに 親に不信感をもって
恨んでいた 狂犬病が
人差し指がなくなっただけで
オカンの顔が浮かんだ
五体満足で産んでくれたのに
どうしよう？
こんな感じに思った
そして
オカンに電話した
「気つけや〜」
そんだけかい‼︎
何があっても
やっぱり親は親
どっかで 頼ってるんや
そう思った19歳
その後 回りの人が
いろいろ世話をしてくれて
あ〜
俺って 支えられてるんやなぁ
もちろん親にも
そう思った