ありがとう親父の坪倉正明です
涼しくなってきましたね
食欲の秋
スポーツの秋
いろいろありますが
皆様は どんな秋ですか?
私は 笑顔の秋です
大笑いで笑顔満開です
キレイな空気から公害の街へ
島根県に行き
18歳で免許を取り
19歳になっていた
災害復旧工事も終わり
島根県とはお別れです
京都に帰って
何をしようかなぁ?
そう思ってたところ
「お前 四日市に来やんか?」
「四日市?」
社長は四日市の人で
四日市では3本の指に入る極道
「なんぼでも仕事あるぞ」
「はい 行きます」
三重県の四日市は
コンビナートの街
四日市に行った
車を運転して窓を開けると
「くっさ〜」
めちゃくちゃ臭い
海は紫色
島根県の海と別物
「なんの仕事ですか?」
「にんぷだしや」
お腹デカイダシ?
なんじゃ そりゃ?
「アホ 人夫出しや」
「人夫出し?」
いろんな会社と契約して
人材が欲しい時にだけ
手配する それを一言で
人夫出し と言う
人集めて来い」
「西成ですか?」
大阪の西成には
日雇い労働者がいっぱいいると
働きそうな おっさんに声かけて
連れて来いと
ワゴン車に乗れるだけ連れて来いと
そこらじゅうで
座り込んで酒盛りしとるし
立ちしょんしとるし
作業着で タオルでハチマキ
汚ないし 臭いし
四日市のコンビナートか?
極道の社長に言われたし
連れて帰らなあかんなぁ
しゃーないし声掛けよう
「おっちゃん 仕事せんか?」
「何の仕事や」
「コンビナートや」
「ナンボくれるん?」
「日給8000円や」
「何処や?」
「三重県の四日市や」
「オッケー行くわ」
「ほな 車に乗って」
こんな感じで 集めていった
以外と簡単にいっぱいになった
途中で 皆んなに
缶ビールとタバコを買って
いざ四日市へ
「社長 行って来ました」
「おう 部屋割りしとけ」
寮の部屋を割り当て
「おっちゃんはこの部屋」
「明日の朝7時に迎えに来るし
出といてや」
そう言って 次の日
7〜8人のおっちゃんが
半分 おらへん
「社長 3人しかいません」
「トンコしょったな」
「トンコ?」
「逃げたってことや」
ビールとタバコをもらって
ラッキーと それで満足して
逃げたみたい
「お前 見る目ないのぉ」
クソ〜
あんなけニコニコしてたのに
なめとんか 西成のおっさん
なかなか くせ者やんけ‼︎
日雇い人夫の
人集めをする事になり
人の心を見る訓練を養った
続く