反抗期になって17の頃
極道の道へ進んで
特攻隊で死ぬと決めた時がありました
明日
極道の門を叩くという前夜
頭の中が
おばあちゃんでいっぱいになりました
もう死ぬ覚悟やし~
おばあちゃんのことは忘れようとしましたが
頭から離れません
かなりの抵抗をして
なにげに鏡で顔を見ました
いつも
かわいいな~
笑顔が最高やな~
そう
可愛がられた時の顔ではなく
まるで鬼
眉間にシワを寄せて
刺々しく威圧する
恐ろしい顔でした
その当時
私は 自分で自分が
怖かった
何をするかわからない
いつ人殺しするかわからない
その時の
あだ名は 狂犬病
こんな奴は
早く死んだ方がいい
心底
そう思っていました
ふと鏡を見ながら
笑ってみました
わっ
わっ
わっ
笑えない~
そういえば
長い間 笑ってない
笑いたくても
顔が引きつって
笑えない
ムキになって
ずっと ずっと
笑う練習をしました
これでは
極道の親分に
好かれない
そう思って
笑う練習に没頭しました
そして
数日後 ようやく笑えるようになりました
同時に
心が穏やかになっていました
おばあちゃんは
まだ頭にいっぱい
極道は?
おばあちゃんが
やめとけや~って言ってる感じ
笑えるようになって
穏やかな私が
なれるのか?
無理や~
そんな極道
どう考えても無理や~
ほな
どうするんや~
極道と違ったら
善人になるしかないやん
ってことで
善人になることにしました
おばあちゃんの
威力はスゴイ!
狂犬病の私を
善人に心を入れ替えるなんて~
さすが~
おばあちゃん
って感じで
肝心な時
バックボーンの
おばあちゃんは
やっぱり私の守り神
それから
いつも写真を持ち歩いていました
人に信用してほしい時
写真を出して
「この写真の前では
絶対に嘘はつけない
だから信用してほしい」
そう話すと
信用してもらえます
ウチの嫁さんの前にも出した事があります
たくさんの子孫の中で 私の誕生日に亡くなった おばあちゃん
コイツ危ない奴や~
そう思ったのか?
辛くて泣きまくりましたが
こんなに
凄いバックボーン
天下無敵でしょ~