ダウ平均株価は前日比322・37ドル高の3万8225・66ドル。値上がりは2営業日連続です。
FRBのパウエル議長が前日に再利上げに否定的な見方を示したのが好感され買いが続きました。
米長期金利が低下したほか、決算を発表した一部の半導体株が大幅に上昇したのも投資家心理を支えました。
パウエル議長はFOMC後の記者会見で「次の政策金利の変更が利上げになる可能性は低い」との考えを示し市場の一部では再利上げ観測があったため、投資家の間で安心感が広がりました。
ダウ平均の構成銘柄ではないですが、半導体のクアルコムが大幅高となりました。
前日夕発表の2024年1〜3月期決算が市場予想を上回る内容でした。
エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイスといった半導体株も上昇し相場を押し上げました。
一方、2日発表の1〜3月期の米労働生産性(速報値)では、企業の賃金負担を示す単位労働コストが前期比年率で4.7%上昇しました。伸びはダウ・ジョーンズ通信が集計した市場予想(4.0%)を上回りました。インフレ率を2%に向かって持続的に低下させていくことを困難にさせるとの見方もあり、一時的に売り優勢となりました。
ダウ平均の構成銘柄では、ボーイングやアマゾン・ドット・コム、アップル、ナイキ、ゴールドマン・サックスなどが値を上げました。
一方、スリーエムやハネウェル・インターナショナル、ジョンソン・エンド・ジョンソンは下落となりました。
ナスダック総合の終値も235・48ポイント高の1万5840・96でした。
S&P500の終値は45・81ポイント高の5064・20でした。
(ドル円)
ドル円は1ドル153円台で推移しています。
円が153円台に上昇しました。円は前日に急騰し、市場では日本当局による介入観測が広がりました。一方、ドルは3日の米雇用統計発表を控え全般的に下落となりました。
日銀が日本時間2日に公表した7日の当座預金予想が民間予測から大きく乖離し、2日早朝のドル/円急落の背景に介入があったことを示唆。政府・日銀が同日に3兆円を超える規模の円買い介入を行ったと推計されています。
(原油)
原油先物相場は小幅ながら4日続落し、WTIは前日比0・05ドル安の1バレル=78・95ドルと終値としては3月中旬以来、約2カ月ぶりの安値を付けました。
前日発表された米週間原油在庫の増加が引き続き材料視され、需要鈍化への警戒感から売り注文が優勢となりました。