ダウ平均株価は前日比375・12ドル安の3万8085・80ドルでした。


 値下がりは2営業日連続です。米国でのインフレ長期化と景気悪化への懸念から一時700ドル超値下がりしました。


 四半期決算を発表した銘柄の一部が大幅安となり、ダウ平均を押し下げました。


 キャタピラーが大幅安となりました。24年1〜3月期決算で売上高が市場予想を下回りました。24年12月期通期の見通しも慎重との受け止めから、大幅に値を下げました。前日に24年1〜3月期決算を発表したIBMも急落し、こちらもダウ平均を押し下げました。


 ダウ平均の構成銘柄ではないですが、メタが一時16%の下落となりました。決算と併せて発表した売上高見通しが市場予想を下回ったほか、設備投資計画を引き上げたことを材料に売り込まれました。他のハイテク株にも売りが波及し、アマゾン・ドット・コムとセールスフォースなども値を下げました。



 そして、24年1〜3月期の米実質国内総生産(GDP)の速報値は前期比年率1.6%増と、ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想(2.4%増)を下回りました。一方で、個人消費支出(PCE)物価指数で食品とエネルギーを除くコア指数の上昇率が前期比年率3.7%と、23年10〜12月(2.0%)から加速しました。


 米国のインフレ圧力がなお根強いとの見方から、米債券市場では長期金利が上昇(債券価格は下落)しています。一時は4.73%と、昨年11月上旬以来の高水準になりました。金利の上昇で株式の相対的な割高感が出たとみた売りも出やすい状況でした。



 ナスダック総合の終値も100・99ポイント安の1万5611・76。S&P500の終値は23・21ポイント安の5048・42でした。





(ドル円)



 ドル円は1ドル155円台で推移しています。


 

 ドル円は155円台半ばでの推移が続いています。この日の米GDP発表後に155円台後半に上昇する場面が見られたものの、それ以上の上値追いもなく、155円台半ばに留まっています。


 日銀決定会合の結果公表の前に、4月調査の東京都区部の消費者物価指数(CPI)が発表されます。結果次第では単発的な反応を引き起こすリスクもあり注意が必要かも知れません。




(原油)


 

 原油先物相場は反発となりました。原油先物相場は反発した。WTIは前日比0.76ドル高の1バレル83.57ドルで取引を終えました。中東の地政学リスクが原油供給に悪影響を及ぼすとの懸念から買いが入りました。



 イスラエルがパレスチナ自治区ガザ最南部のラファに侵攻する準備を進めているとの見方が広がっています。ロイター通信は、「イスラエルがラファへの空爆を強化している」と伝えました。軍事的な緊張が高まり、中東の主要な産油国からの原油供給に支障が出ることへの警戒から、原油先物には買いが入った様でした。