ダウ平均株価は前日比475・84ドル安の3万7983・24ドルでした。


 値下がりは5営業日連続で、一時600ドル近く下落する場面もありました。



 ダウ平均は大幅続落となりました。長引くインフレ、銀行決算が振るわず、中東情勢は緊迫化し、それらを警戒した売りが続きました。


 FRBの利下げ期待後退も売り圧力となり、終日軟調に推移しました。終盤にかけて、更に下げ幅を拡大し終了となりました。


 セクター別では、不動産管理・開発が上昇した一方、銀行、半導体関連が下落しました。


 アトランタ連銀のボスティック総裁は、利下げを急がず、年末までに1回の利下げを予想していることを再表明しました。



 個別では、アップルが新型「M4」チップ搭載のマック発売との報道を背景とした期待感から買いが継続しました。


 JPモルガンは、四半期決算で、純金利収入が予想を下回ったほか、経費が想定以上に膨らんだことが嫌気され、下落となりました。


 同業のウェルズ・ファーゴは第1四半期決算で、純金利収入が減少し、こちらも下落となりました。


 半導体メーカーで中国のエクスポ―ジャーが大きいアドバンスト・マイクロ・デバイセズやインテルは中国政府が業界大手に27年までに通信網の中核をなすチップから外国製品を排除するよう指示したとの報道を受けて、それぞれ下落となりました。



 ザ・ノースフェイスやティンバーランドといったアパレルブランドを運営するVFは、アナリストの投資判断・目標株価引き下げで、こちらも下落となりました。




 ナスダック総合の終値も267・11ポイント安の1万6175・09でした。


 S&P500の終値も75・65ポイント安の5123・41でした。

 


(ドル円)



 ドル円は1ドル153円台で推移しています。


 米メディアがイスラエルは、48時間以内にイランがイスラエル国内を攻撃する可能性に備えると報じたことで、リスク警戒の動きが一気に強まりました。


 リスク警戒の円買いが進む中、ドル円は152円59銭まで円高方向に。その後153円09銭まで反発も、米ミシガン大学消費者信頼感の弱さもあって、152円70銭台を付けました。その後再び反発し153円20銭台まで上昇し、結局もとに戻りました。


 介入警戒感はあるものの、市場ではもし入るとしても17日、18日のG20後ではないかとの思惑が広がっている様です。




(原油)


 

 原油先物は反発しました。WTIは前営業日比0.64ドル高の1バレル=85.66ドルとなりました。


 イランのイスラエルへの報復攻撃が現実味を帯び、イスラエルも「攻撃に対して警戒態勢をとった」と報じられると、中東情勢の緊迫化で原油先物に買いが集まり一時87.67ドルまで上昇しました。しかし、国際エネルギー機関(IEA)が2024年の原油需要予想を下方修正したことなどもあり、引けにかけては上げ幅を大幅に縮小して取引を終えました。