ダウ平均株価は前日比9・13ドル安の3万8883・67ドルでした。


 米国の物価指標の発表を控え、ポジション調整の売りが優勢でした。下げ幅は一時300ドルを超えたものの、大引けにかけては挽回しほぼ横ばい水準で取引を終えました。

 このところ市場予想を上回る経済指標が目立ち、粘着インフレを警戒するFRB高官からは利下げに慎重な発言が相次いでいます。

 市場ではFRBが6月に利下げを開始するとの楽観的観測もありますが、CPIが上振れすれば、利下げ開始が9月になるかもしれないとの見方もあり、株売りとなった様でした。


 目新しい取引の材料を欠くなか、CPIに加え、12日に本格的に始まる米大手銀の四半期決算の内容を見極めたい雰囲気となっていました。



 ナスダック総合の終値は52・68ポイント高の1万6306・64でした。

 S&P500の終値も7・52ポイント高の5209・91となりました。




 個別では、セキュリティのブラックベリーが上昇となりました。ロボット工学の分野でAMDとのコラボレーションを発表。今回の協業は、ロボット産業に焦点を当て、リアルタイムのパフォーマンス、精度、信頼性、拡張性を提供するものだと述べていました。

 
 一方、電気自動車(EV)向けの充電ステーションを手掛けるチャージポイントは下落しました。アナリストが電気自動車(EV)市場の冷え込みを理由に投資判断を「売り」に引き下げ、目標株価も1.50ドルに設定しました。

 米国におけるEVの普及台数の伸び悩みと、EV充電における競争の激化が指摘されています。


 ボーイングも下落となりました。米連邦航空局(FAA)が787ドリームライナーの安全性に関する内部告発を調査していると伝わりました。内部告発者は787型機の胴体の一部が不適切な方法で固定されており、時間の経過とともに機体が弱体化する可能性があると主張している様です。


 

(ドル円)


 ドル円は1ドル151円台で推移しています。

 明日の米消費者物価指数(CPI)を控え様子見ムードでした。



(原油)


 
 原油先物相場は続落しました。WTIは前日比1.20ドル安の1バレル85.23ドルで取引を終えました。米国株の下落などから、持ち高調整の売りが優勢でした。


 イスラエルとイスラム組織ハマスのパレスチナ自治区ガザでの休戦に向けた交渉が続いており、過度なリスク回避の姿勢が薄れ、原油先物に売りが出たとの見方も出ています。ただ、イスラエルのネタニヤフ首相はパレスチナ自治区ガザ南部ラファに侵攻する日程を決めたと伝わり、下値は限定的でした。

 

 
 ヒューリックから選択した株主優待品が届きました。