ダウ平均株価は前日比320・33ドル高の3万9110・76ドルでした。


 序盤は、ハイテク株が売られ、ナスダックの下げと伴にダウ平均も下落して始まりましたが、後半に上昇に転じ、300ドル超の上昇となりました。

 ハイテク株は、前日開催されたエヌビディアのAIコンファレンスで発表された最新情報に投資家は注目していましたが、序盤の同社株は下落の反応を見せ、ハイテク株の雰囲気を圧迫しましたが、後半に上昇に転じたことから、ナスダックも上げに転じました。

 エヌビディアは次世代チップ「ブラックウェル」を披露し、AIを支えるモデルの処理が数倍速くなると説明。ただ、ブラックウェルについては事前に伝わっており、今回は大きなサプライズ発表はなかったと見られた様です。ただ、アナリストは強気な見方を維持しています。


 一方、FOMCが始まり、明日の午後に結果が発表されます。序盤はそれを警戒した動きも出ていた様です。

 政策は据え置きが確実視されており、注目はパウエル議長の会見などになるが、今回はFOMC委員の金利見通し(ドット・プロット)と経済見通しも公表されます。

 市場は早期の利下げ期待を後退させていますが、一部楽観派からは、雇用が次第に落ち着きを取り戻す中で、パウエルFRB議長は景気の先行きを気にしており、意外に3回の利下げ予想を維持し、ハト派スタンスを維持するのではとの観測も出ています。2回か3回かで米株式市場も反応が変わりそうです。


 そんな中、これまで急騰していた仮想通貨関連株が下落しました。ビットコインが一時6万2千ドル台まで下げを拡大しており、関連株も連れ安となっています。ビットコインETFから資金が流出している様です。
 

 ナスダック総合指数の終値も63・34ポイント高の1万6166・79でした。

 S&P500の終値は29・09ポイント高の5178・51で、過去最高を更新しました。



(ドル円)


 ドル円は1ドル150円台で推移しています。

 米2月住宅着工件数や住宅建設許可件数が予想を上回り長期金利の上昇に伴うドル買いが強まりました。

 また、日銀は金融政策会合で17年ぶりの利上げを決定したものの事前報道通りで利益確定の円売りが強まったほか、日銀が当面緩和的な金融環境を維持するとの姿勢を示し、想定されていたほどタカ派色が強まらなかったとの見方を受けた円売りも強まりました。


 
(原油)


 原油先物相場は続伸し、WTIは前日比0.75ドル高の1バレル=83.47ドルと終値としては昨年10月下旬以来、約5カ月ぶりの高値となりました。

 イラクの輸出削減やウクライナによるロシア製油所に対する攻撃が原油供給に影響を及ぼす可能性があるとの見方から買い注文が優勢となった様です。