先週末の米国は、2月雇用統計が労働市場の減速を示したため利下げ期待を受けた買いに寄り付き後、株価上昇となりましたが、半導体のエヌビディア株が過去最高値を更新後、下落に転じ同セクターでの利益確定売りに拍車をかけ、相場全体を押し下げました。



 日本の大証ナイト終値は通常取引終値比720円安の38790円と急落しました。


 また、米2月雇用統計が労働市場の逼迫緩和を示しFRBの利下げ観測が一段と強まったことで、ドル・円は一時146円台まで円高が加速しました。


 3月の日銀金融政策決定会合にて金融政策の正常化に踏み出すのではないかとの思惑が高まったことや、パウエルFRB議長が議会証言にてハト派的な発言を行ったこと、スーパーチューズデーの結果を受けて、トランプ前大統領が米大統領に返り咲く可能性が高まっていることなどが円買いドル売り材料となっています。


 一連の流れから日本市場は売り優勢の展開でスタートすることになりそうです。



 ただ、これまで高値圏で出遅れていた投資家には買い場となりそうです。



 足元の円高ドル安加速は自動車株など輸出関連銘柄にとっては逆風で、軟調に推移する可能性が高いです。



 国内では、11日に第4四半期GDP2次速報値、12日に2月の国内企業物価指数、第1四半期景況判断BSIなどが予定されています。


 海外では、12日に英・2月雇用統計、1月ILO失業率、独・2月消費者物価指数(確報)、米・2月消費者物価指数、13日に英・1月鉱工業生産指数、同月製造業生産高、同月貿易収支、月次GDP、欧・1月ユーロ圏鉱工業生産指数、米・週次石油在庫統計、14日に米・週次新規失業保険申請件数、2月生産者物価指数、2月小売売上高、15日に米・3月ニューヨーク連銀製造業景気指数、3月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)、2月鉱工業生産指数などが予定されています。




 スケジュール




3月11日



GDP改定値(10-12月)



米・2025会計年度(24年10月-25年9月)予算教書公表


中・全人代閉幕



3月12日


景況判断BSI(1-3月)

国内企業物価指数(2月)


独・CPI(2月)


米・消費者物価指数(CPI)(2月)、大統領選の民主・共和両党予備選(ジョージア州、ミシシッピ州、ワシントン州など)、共和党ハワイ州党員集会、10年債入札など




3月13日



春闘集中回答日


英・商品貿易収支(1月)


欧・ユーロ圏鉱工業生産指数(1月)


米・30年債入札など



3月14日


米・小売売上高(2月)、生産者物価指数(PPI)(2月)、新規失業保険申請件数(先週)など




3月15日



春闘第1回回答集計結果公表


中・新築住宅価格(2月)、中古住宅価格(2月)


米・ニューヨーク連銀製造業景気指数(3月)、設備稼働率(2月)、鉱工業生産指数(2月)、ミシガン大学消費者信頼感指数速報(3月)



露・大統領選挙(17日まで 出来レースみたいなものでしょうか…)