ダウ平均株価は前日比404・64ドル安の3万8585・19ドルでした。

 パウエルFRB議長の議会証言を控え、市場では利下げに慎重な姿勢は変わらず、株価の重荷となるとの見方が広がっています。

 ダウ平均は今年に入り、4日までに1300ドル上げ高値警戒感から持ち高調整や利益確定の売りが出ました。

 2月の米サプラマネジメント協会(ISM)非製造業(サービス業)景況感指数は52.6と市場予想(53.0)を下回り、前月(53.4)から悪化しました。

 週末には米雇用統計の発表があり、FRBの金融政策の先行きを探る上で、重要な経済指標の内容を見極めたいとの雰囲気です。

 そんな中、アップルは大幅下落となり5日続落です。

 調査会社が公表したリポートで年初からの6週間に中国でのスマートフォンの販売台数が前年同時期に比べ24%減少したと指摘、更に売られました。

 マイクロソフトとアマゾン・ドット・コムも値を下げました。

 他にも、インテルやセールスフォースなども値を下げました。

 一方で、ターゲットは大幅高となりました。11-1月期決算(第4四半期)を発表し、既存店売上高の減収が予想ほどではなく、1株利益が予想を上回りました。売上高も予想を上回りました。

 在庫管理の改善を継続し、トラフィックの減少も鈍化したことが利益に貢献しました。


 ナスダック総合指数の終値も267・92ポイント安の1万5939・59でした。


 
 


(ドル円)


 ドル円は1ドル150円付近で推移しています。

 米国債利回りが下げ幅を拡大し、ドル円もその動きに追随していましたが、この日発表のISM非製造業景気指数が予想を下回ったことをきっかけに、米国債利回りがさらに下げ幅を拡大し、ドル円も一時149.75円付近まで下落となりました。しかし、150円を割り込むと買い戻しも見られ、150円付近で揉み合う展開となりました。



(原油)


 原油先物相場は続落となりました。WTIは前日比0.59ドル安の1バレル78.15ドルで取引を終えました。

 中国の景気や原油需要への不透明感から売りが優勢となりました。米株式相場の下落でリスク資産である原油先物が連れ安した感じでもありました。

 中国政府が2024年の実質経済成長率の目標を5%前後に据え置き、GDPに占める財政赤字の比率は3%を見込んでいます。

 原油市場では、成長見通しが強い一方、財政支出による経済の下支え効果に対する不透明感を指摘する声が目立ちました。