ダウ平均株価は前週末比97・55ドル安の3万8989・83ドルでした。
ダウ平均は反落となりました。株価はここ数週間、AIを巡る熱狂に後押しされ大きく上昇していましたので、やや調整となりました。
また、今週は重要イベントが目白押しで、パウエルFRB議長の議会証言が控えているほか、ADP雇用統計と米求人件数、そして金曜日に米雇用統計と雇用情勢を計る重要指標が発表されます。
目先は再びFRBの利下げに市場の関心が戻りそうですが、現状は6月までの利下げ開始確率が85%、7月まででは完全に織り込みという状況となっています。今週のイベントを経て、この状況に変化が出るか注目されます。
ナスダック総合指数の終値も67・43ポイント安の1万6207・51でした。
S&P500の終値も6・13ポイント安の5130・95でした。
個別では、アップルがEU競争法(日本の独占禁止法に相当)に違反するとして制裁金18億4000万ユーロ(20億ドル)を科されると報道がありました。音楽ストリーミングサービスを巡り、自社のアプリ市場「アップストア」以外での支払い方法をユーザーに通知することを妨害したと判断されました。
アップルは「欧州委が消費者にもたらす害について信頼できる証拠を何ら明らかにできなかったにもかかわらず、決定された」としてEUの決定を批判し、不服申し立て手続きに入ると表明しました。
一連の報道を受けてアップルの株価は大幅下落となりました。
また、テスラも下落となりました。中国の全国乗用車市場情報連合会が発表した暫定データによると、テスラの2月の中国上海工場での出荷台数は前月比15.5%減の6万台余りで、22年12月以降で最低となりました。
一方で、メーシーズは大幅高となりました。同社に買収提案を行っている投資家グループ、アークハウス・マネジメント社とブリゲイド・キャピタル社が、買収提案を従来の1株21ドルから24ドルに引き上げました。
スーパー・マイクロも大幅高となり、一時1155ドルまで上昇し、最高値更新しました。また、S&Pダウ・ジョーンズが先週末引け後に、S&P500株価指数の算出銘柄に採用すると発表したことが、買いに繋がりました。
(ドル円)
ドル円は1ドル150円で推移しています。
米長期金利の上昇を眺めて円売り・ドル買いが優勢となり、円相場は1ドル=150円台半ばに下落しました。
(原油)
原油先物は反落となりました。OPECプラスが自主減産延長で合意したものの、需要低迷を巡る懸念が重しとなりました。
WTI先物は1.24ドル安の1バレル=78.74ドルでした。