ダウ平均株価は前日比47・37ドル高の3万8996・39ドルでした。



 注目されていました1月のPCEデフレータは予想通りの結果となりました。


 インフレが再加速しFRBが利下げを大幅に先送りしかねないと懸念していた投資家にひとまず安心感を与えた様でした。


 1月のPCE物価指数はエネルギーと食品を除くコアが前年同月比2.8%上昇しました。伸び率は前の月(2.9%)から小幅に縮小しました。ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想と同じでした。1月のCPIなど物価指標が予想から上振れしていたため、過度なインフレ懸念が和らぐ形となりました。


 米長期金利は低下し、相対的な割高感が薄れるとみてハイテク株に買いが入りやすくなりました。


 半導体企業の株価はここ数カ月急騰していますが、AI旋風が吹いていることから、同セクターの見通しは引き続き強そうです。PCや携帯、サーバーの需要も安定しており、半導体ブームはまだ続く可能性もあります。



 個別銘柄では、四半期決算を発表した顧客情報管理のセールスフォースが3%高となりました。


 半導体のインテルやネット通販のアマゾン・ドット・コム、ソフトウエアのマイクロソフトといったハイテク関連の上昇が目立ちました。



 また、ダウ、キャタピラーなどの銘柄も値を上げました。




 一方で、エクセル・エナジーは下落となりました。同社は米国中西部および西部でサービスを展開していますが、テキサス州で史上最悪の山火事が発生しており、それへの関与が危惧されています。




 ナスダック総合指数の終値も144・18ポイント高の1万6091・92でした。


 ナスダック総合は約2年3か月ぶりに史上最高値を更新しました。


 また、S&P500の株価指数も史上最高値を更新しました。


 

 



(ドル円)



 ドル円は1ドル149円で推移しています。


 円相場は引き続き1ドル=150円台前後で揉み合う展開となりました。


 海外市場で月末要因からの円買いが広がり、一時149円台前半まで進みましたが、その後買い戻しが入りました。注目の米PCEデフレータは予想どおりで、反応は限定的でした。





(原油)



 原油先物相場は続落となりました。WTIは前日比0.28ドル安の1バレル78.26ドルで取引を終えました。


 29日発表の経済指標が米景気の減速を示唆し、原油需給が緩むとの見方が意識されたことから売りが優勢となりました。